短編 目録

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シリーズ 人形遣いの憂鬱魂の残り香1魂の残り香2魂の残り香3魂の残り香4魂の残り香5*****クリスマス企画弟がサンタにもらったのは姉(俺)!?①弟がサンタにもらったのは姉(俺)!?②弟がサンタにもらったのは姉(俺)!?③(完結)...

魂の残り香5(完)

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王都近郊の花畑、見渡す限りの花の絨毯を明るい日差しが見守り、緩い風が時折髪を揺らす。「こんなところに連れてきて、どういうつもりなんじゃ?」車椅子に乗ったリンドン伯爵を俺はここに連れてきた。車椅子を押すのは老執事だ。その他の護衛には馬車の近くで待ってもらっている。「これであちらをご覧ください」俺は望遠鏡をリンドン伯爵に渡した。「ふむ」ここからは2つの黒い点にしか見えないが、そちらに望遠鏡を向けた「こっ、これ...

魂の残り香4

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「知りたいことはリンドン伯爵令嬢の噂とトウェインの出征の経緯、この二つだったな?」散々自分の弱味を見せてしまった男は女の顔を見ずに封筒を投げた。「ありがとう。さすが、早いわね」女はそんな男の顔を楽しそうに見つめる。「ふん、詳しくはその資料を読め。それから…」「くれぐれも資料は人目につかないように、でしょ?」「そうだ。俺はすぐに出る。お前もくれぐれも人目につかないように出てくれよ」気配を消して男は裏口から出て...

魂の残り香3

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この国の中央であり最重要都市、王都。だが、だからといって人々の生活は他の街と比べて何ら変わるところはない。もちろん歓楽街もその一つ。夜になれば酒場は冒険者や商人、その他、様々な人達で賑わう。だが、その中の一軒の店はその日特別な雰囲気に包まれていた。レストラン兼酒場。普段30席ほどの店内には臨時で50人分の席が用意されていたが、それも全ての席が埋まって、立っている客さえいる。「なあ、今日は一体どうしたん...

魂の残り香2

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さて、俺が馬車を降りたのは王城の城下町、王都の目抜通りだ。『人形工房レオナール』これが俺の店の名前だ。「む」店に入ろうとしたところ、一陣の風が吹いた。石畳の埃が舞い、一枚の紙が俺の方に向かって飛んできた。俺はそちらを向くこともなくそれを掴むと、店の扉を開けた。『カランカラーン』まず、店の一階は展示スペースとなっている。「いらっしゃいませ…って、なんだ、ご主人様か」丸いテーブルで珈琲を飲んでいた青年が立...

魂の残り香1

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最初は蔦か何かだと思った。だけど、ワンピースの内側に入ってきた時、ようやく私にもそれが何であるか理解できた。「いっ、いやっ」蔦だと思っていたものが私の足に絡みついた。その瞬間、顔から血の気が引く。「あっ、ゃっ、いやああっ…」叫び声をあげるよりも早く私の体は沼に向かって引きずりこまれた。「お嬢様っ、くそっ、リーパーかっ」一緒にいたのは結婚するにあたり実家から共に来てくれた侍女達と護衛の騎士が二人だけ。「お嬢...

弟がサンタにもらったのは姉(俺)!?③(完結)

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「あのね…悟志くんのお姉ちゃんが治してくれるんだけど」(また姉ちゃんか…)嫌な予感がする。だが、拓海の言葉に引っ掛かる。(…ん?治す?医者か…?)「なあ、その悟志くんのお姉ちゃんは何歳だ?何をしてる人なんだ?」「え…、大学生…って言ってたよ?」(大学生?医学部か?いや、待てよ。だとしても学生が治療するか?)「それで、お前、どっか体おかしいのか?」「…あのね、見ても笑わないでね…?」「ああ、笑わない」(笑う?)不思...

弟がサンタにもらったのは姉(俺)!?②

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「拓海、入るぞ」俺が扉を開くと机に向かっていた拓海が振り返った。「……お兄ちゃん?」「よく分かったな」子供らしい屈託のない顔で俺を見る。女なら可愛い、と思うのかもしれないが、あいにく俺は男だ。(我慢だ…我慢しないと)俺をこんな姿にした原因が目の前にいると思うとぶん殴ってやりたいが、必死でこらえる。「うん、何となく分かるよ…まさか…ほんとにお姉ちゃんになったの?」パアッと拓海の顔が明るくなって走り寄ってき...

弟がサンタにもらったのは姉(俺)!?①【クリスマス企画】

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「クソッ」俺の名前は佐藤和巳。年齢は二十二歳、身長は180センチを越え、鍛えた体はよくスポーツ選手と間違われる。容姿も整っているとは言いがたいが、切れ長の目と少し厚い唇がセクシーだと言われる。決まった恋人はいない。だが、セフレは2人、皆俺より歳上の大人の女だ。そんな俺がクリスマスに一人イルミネーションに彩られた街を歩いていたのには理由がある。セフレの一人と食事の約束していたのがドタキャンされたのだ。(...