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2016/01/29

再びあの男

葵がイシュクに向けて歩き始めた頃、アランのアジトでは留守番を任されたメンバーが各々自由な時間を過ごしていた。

その中で赤毛のポニーテールをピョコピョコ振りながら一人の少女が向かい側に座る銀髪の少女に話しかけていた。

「ねぇ?ルーっ、…ルーってばぁ」

何度も呼ばれてようやくぼんやりと遠くをみていた青い瞳が赤毛の少女、ミアに焦点を合わせた。

ミアはルーやアランと同じハーフエルフだが、それも何代も前の話で、混血が進んだ結果、エルフ特有の尖った耳も注意して見ないと分からないくらいまで血は薄まっている。

それに対して銀髪の少女ルーは荒地エルフの母と人間の父のハーフだ。エルフの血が濃い分、尖った耳はもちろんの事、褐色の肌に銀髪、これらは全て荒地エルフの特徴だ。唯一顔の作りで父に似たのは青い瞳だけだった。

このように性格も見た目も違う二人だが、同じ十八歳ということもあってか、ルーが来た時から二人は不思議と馬が合った。

「もうっ、また聞いてないー」

そうは言うもののミアの表情はたいして気にしたふうでもない。

「…」

いつも二人の会話ははこんな感じだ。ミアが一方的に喋ってルーはほとんど喋らない。

それでもここに来たときと比べるとルーは感情を出すようになった方だ。声を出して笑う事こそないものの、微笑むようになり、短い単語くらいは話すようになった。

ミアは大袈裟にため息をついて座っていた椅子の背もたれに体を預けた。

「あーあ、アタシも行きたかったなあ。アランさんの近くにいられると思って半月(ハーフムーン)入ったのにさあ」

「…」

無言でルーが頷く。

「でもほら、ディジーさんなんて毎回ついて行くのよ。あの人も絶対アランさん狙いよね」

今回留守番になったのを悔しがるミアの話が長々と続いて、それが一段落するとルーが立ち上がった。

「あれ?どうしたの?」

ミアの声にルーは「…トイレ」そう言って部屋を出る。

古いレンガ作りの廊下の先にトイレはあるが、ルーはその手前で立ち止まった。

「半月(ハーフムーン)」は総勢30人ほどの盗賊団で、そのアジトは砂漠の中にある古代遺跡にあった。はるか昔に栄えていたのであろう都市国家らしいが砂に埋もれ、崩れ、わずかに残っているのは街の残骸だけ。

その中のまだ使えそうな数軒の家屋で団員は女性、男性に別れて暮らしていた。今、留守番組が集まっているのは最も大きな屋敷。おそらくは支配階級の住んでいた建物で半月のメンバーがメインのアジトにしている。

また、半月のメンバーは全員エルフと人間の混血だ。混血はエルフからも人間からも差別の対象になっている。そういう事情から半月のメンバーにとっては安心して住むことのできる家があるというだけで充分救われていた。

ルーは後ろを振り返って誰もいないことを確認した。目の前には薄暗い地下に降りる階段がある。

この遺跡の地下は牢になっており、数日前から一人の老人が捕らえられていた。そこは天井の小さな隙間から入ってくる僅かな明りしかないためルーは目が慣れるまで慎重に降りていった。

「おやおや、ルー…じゃな?」

ルーが地下に降りると低い老人の声が響いた。

(どうして…)

ルーが胸の中で呟いたのは、老人がどうして暗がりの中で自分だと分かったのか、という意味もある。だがそれ以上に不思議なのは、なぜ自分がここに来たのか、という事だ。

「なぜ自分がここに来たのか戸惑っておるようじゃな」

「…っ」

「ひひひ、教えてやろう。それはじゃな、お前がワシを求めとるからじゃよ」

(そんなこと…)

しかし、そうは思うもののルーの下腹部が老人の声にキュンと反応した気がした。その感覚は老人に初めて出会ったあの日から、ふとした瞬間に起こるのだ。

その切ないような甘い感覚に、ルーは老人がこの牢に入れられる事になった理由を思い出していた。


◇◇◇


月に一度、メンバーの中から数人が食料などを買いに街に出る。

二日前、ルーは買い出しのためにイシュクの街にいた。

「お嬢さん、そこのお嬢さん」

この砂漠の大きな街は様々な人種が商売のために行き来する。荒れ地の住人の多くはテンガロンハットにシャツ、その上にベストを着てズボンをはく。

対して、砂漠の住人は男女ともに裾が足元まである長袖のゆったりとしたワンピースを着る。男女の違いは男が白、女は黒というワンピースの色の違いと男はターバンを頭に巻き、女は白いフードを被るところだ。

さらに東の山脈を越えた先のアトランティス王国や西の都市国家キュクノスの商人達も買いつけにやってくる。

このように様々な人種が混在するイシュクは、近隣の小さな街に比べると差別もそれほど激しくなく、さらに砂漠の住人の格好をすることでエルフの血を強く受け継いだルーも容姿を隠せるのだ。

「そこのお嬢さん、青い瞳の、ほれっ」

ルーは最初自分の事だとは気づかなかった。だが、声の主を見ると明らかに自分を見ている。

声の主はターバンに白い布という砂漠の民の服を着た老人で、片目を失っているのだろうか、眼帯をしている。その顔は浅黒く、前歯が出てお世辞にもハンサムとは言い難い。

ルーが気づいたことで老人は並べたがらくたの向こうで手招きしている。

だが、得体の知れない露店商に引っ掛かるほどルーも子供ではない。老人を無視して団員から頼まれた買い物を続けようと歩き出した。

「聞こえんのかの、そこのハーフエ…」

ルーは露店商が言い終わる前に駆け寄る。

「聞こえとったんじゃな。さすがエルフ族の感覚は鋭いのお」

「…やめて」

ルーはハーフエルフであることを隠すためにフードを被っていて、目しか露出していない。なのになぜか老人は自分がハーフエルフだと気づいた。

(私を知っている…?何が目的…?)

周囲を見回し、誰も自分達に注目していないのを確認した。

「すまんすまん。ハーフエルフはバレたら不味いんじゃったな。ちとついてきてくれんかの?」

その言葉を最後にルーの意識はとんだ。

次に気がついたのは路地裏。壁を背にして立っていた。

「…?」

ルーからしたら露店の前にいたはずが一瞬後には薄暗い路地裏にいたのだから驚くのも無理はない。

「…ここは?」

「安心せい。さっきの場所からほとんど移動しておらんからの」

誰に質問しようとしたわけではなかったのでルーは目を大きく開く。先程の老人が気づけばすぐそばにいた。

「……どういうこと?」

「ふむ、存外冷静じゃの。いやなに、せっかくエルフを見つけたんでの、イタシテみとうなったんじゃ」

ルーはそこで初めて身の危険を感じるとともに体が動かないことに気がついた。

(動かない…?)

「ひひひ。顔は…ほおっ」

抵抗できないまま、フードを外されて褐色の肌に銀髪が流れ落ちた。

「これは良い拾い物じゃのう」

老人はしげしげとルーの顔を見た。そしてその顔がイヤらしく歪む。

「…では、まずはスカートを上げてもらおうかの?」

それを聞いてルーの顔が強ばった。

「なんじゃ、赤うなって。おぼこいのぉ」

「ぇ…?」

いくら動かそうとしても動かなかった手が今度はルーの意思とは別に動き出した。しかも着ていた黒いワンピースの裾を摘まんで持ち上げ始めたのだ。

「ほうかほうか、見せてくれるんじゃな」

老人は汚い歯を見せて笑った。

(なんで…)

体はやはり思ったようには動かない。徐々にルーの褐色の太腿が老人の前に晒される。

「ええのおっ、その恥ずかしそうな顔よっ、ほれっ、もそっと上まで頼むぞっ」

老人はさらに上までスカートをめくるよう要求してきた。

「…いやっ」

しかし、どれほど力を入れても腕は言うことを聞かず、老人の言う通りになってしまう。

「…」

そしてついに、スカートの中身が丸見えになる。

「震えとるのか?可哀想にのう」

誰のせいだと言う目でルーは老人を見た。

「すぐに恥ずかしい気持ちなぞ忘れさせてやるからの」

老人の体から太い紐が三本伸びてルーの足首に絡まった。

「何…これ…?」

ルーの拒絶を無視して紐は生き物のように膝を越え、太腿を這い回る。そしてもちろん目的地はそのつけ根。

パンティのサイドから一本の紐が入ってくる。残りの二本は臍の周りをなぞるようにしてさらに上に向かった。

「うぅ…」

胸にのぼってきた紐が豊満な胸に絡みつき、残りの一本がまだ濡れていない秘部を擦るように動いた。

「…」

だが、ルーの表情に変化はない。ルーは知っていた。このまましばらく我慢すれば反応のない女に興を削がれた男は挿入して勝手に射精するのだ。

ハーフエルフのルーはこれまで様々な謂れのない暴力を受けてきた。

ルーの体は出るところがしっかり出ている。エルフ族の体は総じてスレンダーであることから考えれば父の血がこんなところに出てしまったのだ。だが、それはルーにとっては何の得にもならない。

出来るだけ体の線が出ない格好を選んでいても、体を狙う輩は総じて目ざとい。体が成熟しだした頃からは性的な暴力が増え、半月(ハーフムーン)に入る前の数年は毎日のように犯されていた。

「む…初めてではないのか…」

老人はそれと同時にルーの心の変化に気がついた。先程まで羞恥の表情が現れていたルーの顔からは感情という感情が消えていた。

「なるほど…嫌な経験をしてきたようじゃな。こんなに素晴らしい体を…もったいないのお」

ルーの変化を見てとった老人の表情は何かを悟ったように神妙なものになった。

それと同時に握っていたスカートが離れてストンと落ちて柔らかい脚が隠れる。ルーの感情のない瞳に一瞬だけ困惑の色が浮かんだ。しかし、続いて老人の口から出た言葉にルーの体が再びこわばる。

「こんなにエエものを知らんとはもったいない。ワシが上書きしてやろう」

(結局同じこと…)

体を弄ばれることを覚悟したルーの服の中で紐が動き始めた。

だが、紐の動きは先程までのきつい感じではない。ルーの体に触れるか触れないか、今度はまるで壊れ物を扱うような優しさで撫でる。

(…どういうこと…?)

そうして繰り返し優しい愛撫を受ける中でルーの心の中に困惑以外に少しの安心感が芽生え始めた。心に生まれた安心感は体に影響を与える。まずは脇腹から腋にかけて撫でられた瞬間、ルーの体が僅かに動いた。

「ふむ…」

老人は何も気づかないように、紐をルーの全身に広げた。うねうねと動くまるで触手のような紐は僅かな体の反応も見逃さない。

「ふっ…」

背骨に添って蠢く触手に小さな桜色の唇から小さく息が漏れた。

「そろそろかの…」

久しぶりに老人が言葉を出した。

「ふぁっ」

老人の言葉に合わせて触手がこれまでの動きで調べたルーの性感帯をピンポイントに刺激してきた。

「あっ」

先程までの優しい愛撫にほぐされたルーの体は自分でも不思議なくらい敏感に反応する。

「ほれ?顔が緩んどるぞ」

(こんなの痛いだけ…のはず…)

ルーの無表情だった顔に今度ははっきりと困惑が浮かんだ。そしてそれはすぐに快楽に歪む。

脇腹を、背中を這い回る触手からゾクゾクとした快感が与えられた。

(何…これ…?)

「これが快感じゃよ。気持ちええんじゃろ?ほれっ」

老人の掛け声に触手が胸と乳首に巻き付いた。

「あっ、だめっ…」

ビクンッと背中を跳ねさせたルー。

「こういうのはどうじゃ?」

乳首を押し潰されて、ルーは反射的に手を握りしめて快感をこらえようとする。

「ぁ…やっ…」

「ひひひ」

小さいがはっきりと分かる喘ぎ声に気を良くした老人の触手がルーのパンティを引き抜いた。

黒のパンティのクロッチはベットリと濡れている。

「雌の匂いがしとるぞ。ズズズ」

見せびらかすように薄い布を広げて愛液を啜る老人の姿にルーの頬がほんのり赤く染まった。

(ひひひ)

老人は内心笑いが止まらない。

「じゃがな、これでもっと気持ちよおなれるんじゃ」

老人が指し示した股間は、はっきりと分かるほどに布を押し上げていた。

「もっと…きもちよく…?」

これまでの経験から痛いという事はあっても気持ちが良かった経験など無かったルーは初めての感覚に不安と期待が混ざった表情で老人の股間を見つめた。

「そうじゃ。本当の快楽はこれからじゃよ」

老人がルーの肩を掴んだその時。

「テメエっ、何やってるんだっ」

路地の入り口から女の怒鳴り声がした。その後ろには数人の男の姿も見える。さらに逆側にも逃げ道を塞ぐように男が立っていた。

「む…」

老人が離れると、糸が切れた人形のようにルーが地面に座り込む。

「いや、何…この娘が体調を崩してな」

テンガロンハットを被った女が駆け寄る。

「ルー、大丈夫かい?何かされたんじゃないかい?」

ルーは俯いて何も言わず首を横に振る。

「本当に?正直に言っていいんだよ」

しかし、それでも何も言わないルー。

「全く、人を痴漢呼ばわりするとは…」

老人は非難するように言いながらも、その目はしゃがんだテンガロンハットの女の胸元をじっとりと見つめていた。開襟シャツからは胸の谷間がはっきり見えていた。

(こっちもええのお。勝ち気な女ほど情に厚いっちゅうこともあるからの…)

「すみません。この娘は色々ありまし…」

テンガロンハットの女が立ち上がって深く頭を下げかけて止まる。その目が一点を凝視していた。

老人も不思議に感じてその視線を追う。

「あ…」

老人の手、そこには先程ルーから脱がせたパンティがしっかり握られていた。

「ちょっ、テメエ…それは何だっ、こっちに来いっ」

そして街外れに連れていかれた老人はボコボコに殴られた。顔は殴られ過ぎて血塗れになっていた。

「ウチらの仲間によくもやってくれたねっ、腕を切り落としてやる」

男達に体を押さえつけられた老人は泣きそうな声を出した。

「勘弁してくれえっ、出来心じゃったんじゃっ」

「許されるわけないだろうがっ」

テンガロンハットの女は曲刀を抜く。

「こいつ全然金も持ってねえし、売ってたもんも偽物ばかりだぜ」

老人の露店を調べに行った仲間の男の言葉を聞いた老人が今度はその男に腫れ上がった目を向けた。

「そっ、そうじゃっ、良いことを教えるっ、ワシは金もないが、もう数日で金を持った奴等がディルム山脈を越えて来るんじゃっ」

男が金に反応した。

「それは本当なのか?」

「本当じゃっ。嘘ならその時ワシの腕でも何でも切ってええからっ」

男は頭をかいた。

「ディジー、腕を切り落とすのは少し待とうぜ」

「はあ?ゲイル、マジに言ってんのかよ」

「ああ、今月は銀が足りねえからな」

ディジーと呼ばれたテンガロンハットの女と男が言い争いを始め、結局ディジーが折れた。

「一週間だ。その間に来なければ殺す。良いな?」

そして老人はアジトに連行されて牢に入れられたのだった。
2016/01/28

10周目 9月24日(金) 午後8時00分 島津政信

10周目 9月24日(金) 午後8時00分 島津政信


『パチャパチャ』

「ん…ふぁ…ん…らめぇ…」

ハイレグの競泳水着が半ばまで脱がされて零れ出た胸が水面を打つ。体が上下に揺らされる度に暗いプールに波が立った。

「ん…ぁ…しゅごい…」

片足を上げさせられて権田に抱きつくような格好で俺はガチガチになったチンコを受け入れていた。

腰を動かしながら権田が耳元で囁く。

「警備員がそろそろ巡回に来るかもしれへんな」

(じゅんかい?)

その言葉を理解する前に本能が反応した。チンコをギュッと締めつける。

「おっ、オマンコがきつなったで。なんや、美紗は見られたいんか?」

明かりは既に教官の部屋にしかついておらず俺達はそこから離れたプールの中。警備員が来ても見られることはないのは明らかだ。だけど、俺は正常な判断の出来る状態ではなかった。

「んあっ…」

ギュッと権田にしがみつくと、勃起した乳首が擦れて俺の口からは牡を誘う甘い声が出た。

権田は柔らかい胸が密着して鼻の下を伸ばす。

「美紗、今日は離れたくないと言ったのはほんまやったな」


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2016/01/25

ドコでもナンでもトランスふぉ~む

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電子書籍販売日:2011/11/17
著者:谷口さん
ページ数:18ページ
ジャンル:変身

変身能力で女の子にヤリたい放題!

ある日少年が手に入れたのは、どんな物にでも変身できる不思議な実験薬。意中のクラスメイト少女の自転車に変身した少年は、少女のお尻の質感や股間の味見などイタズラHを堪能する。

不審に気付いた少女を触手状に伸ばした身体で拘束し、身体全体をまさぐる。気絶してしまった少女を公園に運ぶと、彼は少女自身に変身性転換。目覚めた少女を言いくるめてふたなりレズHを敢行する――!




続 ドコでもナンでもトランスふぉ~む

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電子書籍販売日:2012/01/17
著者:谷口さん
ページ数:18ページ
ジャンル:変身

変身能力で女の子にヤリたい放題!

ある日少年が手に入れたのは、どんな物にでも変身できる不思議な実験薬。意中のクラスメイト少女に変身し女体の快楽に目覚めた彼は、さらなる悦びを求めて部活帰りの男子たちを誘惑し公園で足コキする。

彼女持ちで真面目な部長に一喝されるも、今度は部長の彼女である年下の巨乳チアガールに変身。彼氏の前で淫猥に股を開いて再び部員を誘惑し――性転換×疑似寝取られ×野外輪姦の三重奏エロス!




おんなのこ遊戯~TSFカタログ~に収録されている変身ものです。単話販売もされていることに今更気がついたため挙げときますね。

なかなかダークな作品でさすがは谷口さんです。特に『ドコでもナンでもトランスふぉ~む』は自転車に変身して…が、そして『続ドコでもナンでもトランスふぉ~む』はあらすじにもあるように寝取られ風味がたまりません。

2016/01/24

2015当サイト内ランキング完全版 各ジャンルの一位が集結した結果に!!

正月中にやろうやろうと思いつつサボっておりましたが、ようやく昨年12月分も集計が終わりました。
順位に変動がなければもう無かったことにしようかと思っていましたが、なにげに12月に票を伸ばした作品が数本ありましたので報告いたします。

まず、2015 販売作品ランキング完全版
(シリーズものは同一作品とさせてもらいました)

1位 ―魂―INSERT /谷口さん
1位 女の体でイキすぎてヤバイっ! /森島コン
3位 風俗嬢と僕のカラダが入れ替わったのでセックスしてみた /南乃映月
3位 女体化マネージャーのヤラしぃオシゴト /宮里えり
3位 レジデンス~歪んだ願いで少女に変わる~ /DATE

なんと12月は1位の2作品がデッドヒートの末、『―魂―INSERT』が少し強く、11月までの負け分を取り返し同一首位となりました。つい先日も最新作が発売されましたのでぜひどうぞ↓。

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また、3位には『風俗嬢と僕のカラダが入れ替わったのでセックスしてみた』と『レジデンス~歪んだ願いで少女に変わる~』が伸びて『女体化マネージャーのヤラしぃオシゴト』に並ぶという結果になりました。

人気作品の傾向をみてみると、『女の体でイキすぎてヤバイっ!』『女体化マネージャーのヤラしぃオシゴト』はそれぞれ変身系の王道作品で、それぞれ可愛い主人公のドタバタコメディ作品です。

それに対して『―魂―INSERT』『レジデンス~歪んだ願いで少女に変わる~』はダーク系の作品です。また『―魂―INSERT』は憑依というレアなジャンル。『レジデンス~歪んだ願いで少女に変わる~』はファンタジージャンル。

『レジデンス』の新作も昨年11月に発売されています↓。

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さて、続きまして、『風俗嬢と僕のカラダが入れ替わったのでセックスしてみた』は12月に入って一気に三作品が発売されたのですが、短期間でここまで伸びるとは思いませんでした。驚異のニューフェイスですね。あっ、ちなみにこちらは入れ替わり作品。

このように見てみると、変身憑依入れ替わり、現代、ファンタジー、コメディ、ダークというふうに全ジャンルのトップがランキングの上位に来たと考えられるかもしれませんね。


続きまして2015 著者、サークルランキング完全版

1位 まる寝子
1位 谷口さん
3位 あむぁいおかし製作所

はい、というわけで、まる寝子先生谷口さん先生が猛追した結果、結構離れていた1位と2位がまさかの同順位に。3位のあむぁい先生も順当に伸ばしたのですが…結局順位に大きな変動はなかったですね。

というわけで、4位以降を紹介しておきましょう。

4位 森島コン
5位 安治ぽん太郎
6位 TSFのF
6位 DATE

このようになっています。4位の森島コン先生はやはりシリーズ作品の強さがそのまま出ています。5位の安治ぽん太郎先生はかなり自分的にはファンなんですけど、12月に結構伸びてこの順位に。

TSFのF先生の作品は一本一本が厚く、『TSFのFのほん その2のB』では安治ぽん太郎先生が描かれていたりもします。

DATE先生はレジデンスの票がそのまま反映されました。

今年も早速さまざまな作品が販売開始しておりますのでできるだけたくさん紹介しつつ自分もこれらの作品を読んで勉強したいと思います。
2016/01/24

10周目 9月24日(金) 午後12時30分 高樹美紗

10周目 9月24日(金) 午後12時30分 島津政信

『ガチャ』

プールの入り口の鍵が開かれて俺から先に入った。

次の時間は授業もないからか明かりもついておらず、日光が天井近くの窓から降り注いでそこだけ水面が反射してキラキラと光っていた。

「高樹、何してんねん?こっちやろ?」

しゃがれた声が人気のないプールに響く。

(葛城が今頃上手くやってくれているはず。あとはポケットの中の定期入れをどこかで見つけた振りをして…)

「早う探せよ」

俺は権田の後から教官室に入ると、床を探す振りをして見て回る。

「まだなんか?」

「えっと、あれ?おかしいなあ…」

権田の視線がずっと俺に向いているせいで、なかなか発見した振りが出来ない。
四つん這いになって探す振りをしながら隙を窺う。

「なあ、見つからへんねやったら机の下とかちゃうか?」

「そっ、そうですね」

床に顔をつけるようにして隙間を覗く。もちろんあるはずがないのだが。

(よし、諦めたことにしよう)

そう決断して振り返ると権田の淀んだ目が俺のスカートに包まれた尻を凝視していた。俺は尻を突き出すようにして四つん這いだ。ジャージの股間が膨らんでいるのが目に入る。

記事全文はココをクリック!!

2016/01/24

maidencarnation -monochrome-

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配信開始日:2016/01/09
サークル名:L.P.E.G.
ページ数:28ページ
ジャンル:変身

不思議な全身タイツを着せられ女体に変化させられた執事の主人公。
妖しげなふたなりメイド長の用意した不思議なタイツによって
性奴メイドとして生まれ変わるが……。

前作「maidencarnation」に続くタイツ推しオリジナルTSふたなり作品シリーズの二作目です。



下のサンプルをご覧下さい。半端ないエロスが脳内に迸りますよ。もういろんな液が体中から出ること間違いなしの作品です!!

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2016/01/23

女体化してウィジャボードの呪いを受ける

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電子書籍販売日:2016/01/17
著者:羅ぶい
ページ数:22ページ
ジャンル:変身

呪われたウィジャボードで親友の言葉通りに女体化した少年が性転換H!

オカルト好きの少年咲は最近疎遠になった親友の雄介を誘い、怪しげなウィジャボードを始める。

雄介はイタズラ心で咲が男かという問いに「NO」へと指を動かすと、咲の身体が変化して本当に女の子になってしまう。ウィジャボードの答え通りに咲が変化することに気づいた雄介は、次々と質問をして咲を自分好みの黒髪メイド服の爆乳美尻美少女へと変えていく。

すっかり可愛くなった咲に見とれながらも調子に乗ったことを反省した雄介は元の姿に戻そうとするが、理想の女の子になれば大好きな親友とずっと一緒にいられると考えた咲は豊満な胸を押し付けながら誘惑、自分好みに女体化した咲の魅力に抗えない雄介は……。



男でこんな性格しててこんなこと言われたら断然ひいてしまいますが、超可愛い女の子にここまで言われて何もしない奴はいないでしょうよ。

すげえ、献身的で可愛いじゃないですか。このウィジャボード、ヤ●オクに出ていますか?落札するしかないっすね。

羅ぶい先生の久しぶりに紹介です。

相変わらず可愛い絵にエロスもハード。たまりません。


↓こちらが掲載されているコミックアンリアル Vol.58です。
羅ぶい先生以外にも、DATE先生ドウモウ先生谷口さん先生、エレクトさわる先生などなどそうそうたるメンバーが掲載されています。DMM.comはこちらからどうぞ
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コミックアンリアル Vol.58←DLsite.comはこちらからどうぞ
2016/01/23

荒野に消えた狼の咆哮

数日経って、僕は修復の終わった王宮とギルドの両方から呼び出しを受けた。

そこでレヴァインさんの話にもあった西方への探索が依頼された。また、王宮では倭国の情報も教えてもらうことができた。

倭国は魔物に蹂躙され、一時は国土の大半を失った。しかし、その後十年あまりで再び奪われた土地の半分近くを取り返したという。

また、大規模な魔物の襲来は最初だけで、その後はほとんどないそうだ。そして父さんは魔物が現れた原因と、その対処方法を探る事に尽力しているそうだ。

これらの情報は、すぐに倭国に戻らなければいけないような切羽詰まった状態ではないという事を示していた。

(父さんも母さんや桜も無事なんだ…良かった…僕も倭国の助けにならたいけど、村正がこんな状態じゃかえって足手まといになってしまうだろうし…)

そこで僕は西方の探索を受けることにした。


◇◇◇


切り立った岩壁が左右から迫ってくる細い谷。

岩壁は谷底から見上げればさながら天まで届くかのようで、太陽の光は谷底まではほとんど届かず、わずかに光が落ちる場所以外は日中を通して薄暗い。

また、大雨の降ったあとや雪の溶ける春先には谷は水で溢れ返り通行することは出来ない。

だが、ディルム山脈を登って越えるには夏でも雪山の装備が必要だし、登山の技術も必要だから山脈を越えるには海を渡るかこの道を通るしかない。

ちなみにコキュートスは北部にあり、ディルム山脈越えの中でも最も困難なルートらしい。雪山に慣れた者でも容易に命を失うこのルートは間違っても行こうとする者はいない。

「ハッ、ハッ、ハッ、アオイ、モウ、ツクゾ」

巨大な銀狼の姿に戻ったラルフの背中で僕は前を向いた。視線の先に明るい光が見える。それもラルフの速度のせいであっという間に近づいてきた。

「うわあ…」

その景色はアヴニールの図書館で事前に調べていた僕の想像をはるかに越える厳しさだった。

視界一面、荒野と言うしかない赤い粘土質の土地で、植物はまばらに生えている程度だ。

「ラルフ、まだ行けそう?」

「アア、マチマデイコウ」

この20キロくらい先にイシュクの街があるはず。今日はそこに泊まるつもりだ。

普通の人なら山脈越えに町まで歩くので三日はかかるけど、ラルフのおかげでわずか一日だ。

ラルフが再び走りだして間もなくのこと。

(ん?)

何かが視界の端をよぎった気がした。

「アオイ、シッカリ、ツカマッテイロッ」

(え?)

ラルフが高く跳ぶ。

「うわぁっ」

「アタマヲサゲロ」

言われた通りにすると、矢が通過した。

「なっ、何これっ?」

ラルフが岩陰に着地する。

「ラルフっ」

「マダダッ」

ラルフがグッと力を込めて跳ぶのと足元の地面が割れるのがほぼ同時。

空中で振り向くと見たことのない巨大な蛇が地面から出した体をこちらに向けていた。

「頭にトサカがあるよっ、ラルフっ、ひょっとして…」

「バジリスク」

(バジリスクって…まさかあのっ?)

ラルフが着地した時、バジリスクが体を折り曲げているのが見える。

「アオイッ、ハナレロッ」

「えっ、うわあっ」

ラルフの背中から振り落とされた僕はそのまま岩陰に転がった。

『ゴオオオッ』

目の前をバジリスクが跳んでラルフがその胴体に噛みついた。

「グルルルルッッ」

「キシャアアアアアッ」

痛みに悶えるバジリスクの瞳が赤く光る。

「グオオオッ」

「いてて…あっ」

ラルフが立ち止まっている。いや、動けないのだ。

岩陰で起き上がった僕の目に映ったのは脚が石になり始めたラルフの姿だった。

(石化の呪い…そんなっ)

バジリスクは鶏冠を持つ蛇の魔物。

図書館で読んだ本によれば、噛まれると強い毒でほぼ生き残れない。

しかし、それ以上に恐ろしいのは石化の呪い。発光する瞳に睨まれたものを石にしてしまうのだ。だけど、個体数がほとんどないため出会う可能性はほぼないはずなのに。

「ラルッ…むぐ」

ラルフと目が合って僕は両手で口を押さえた。ラルフのその瞳が静かにしろと告げていたからだ。

(ラルフの体がっ…でもどうしたらっ)

バジリスクは僕の声に気がついたのか頭を上げて左右を見渡した。

(いけないっ)

慌てて頭を下げる直前、胸まで石像になってしまったラルフが見えた。

(ああああ、ラルフがっ…なんとかっ、なんとかしないとっ)

ラルフの体から周囲の地面まで石になってしまった。

結局焦るだけで何も出来ず息を潜めているしかなかった僕は悔しさに唇を噛みしめる。

だけど、まだ危険は去っていなかった。今度は僕の隠れている岩に向かってシュルシュルと音が近づいてくる。

(お願いっ、気づかないでっ)

『……』

僕の祈りが通じたのかバジリスクの出す音はそれ以上は近づいてこなかった。その代わりに、地面から小さな揺れを感じる。

(な…今度は何っ?)

遠くから地鳴りのような音が近づいてきた。

『ドドドドド』

たくさんの激しい足音が響き、あたりに赤い砂ぼこりがたつ。

「バズっ、上手くやったか?…おおっ、やったな。さすがだぜ、相棒っ」

明るい声が聞こえる。

(人?)

息を潜めて岩の隙間から覗くと、若い灰色の髪の男がバジリスクを撫でていた。頭にゴーグルを着けて、茶色のジャケットに裾の広がったズボンを穿いている。

周りには二足歩行のトカゲと、それに乗った男女が十人以上いた。

「で、人間はいなかったか?確か、この狼に乗ってた奴がいたはずだが」

「アラン、それ、女だったよ」

周りにいた仲間らしき女の人がトカゲから降りた。幅の広いテンガロンハットに胸元を大きく開いたシャツ、ズボンには紐が何本もついている。

「ほおっ、女が一人ってか、旅人にしちゃ珍しいな」

「どうでもいいが本当に金はもってるんだろうな?」

トカゲから降りて口々に話しているのを聞いているとどうやら盗賊のようだ。

「おいっ、アランっ、あれ荷物じゃないかっ?」

そしてどうやらラルフの背中にくくりつけた旅の荷物を見つけたらしい。

「おいっ、こいつはかなり金が入ってるぞ」

先程から金、金と言っていた男が歓声をあげた。

「よし、戦利品も手に入ったことだし一旦アジトに帰るか」

アランと呼ばれていた若い男が仲間達に告げると今度は女の声がした。

「女の方はいいのか?」

「いいさ。女を捕まえたところでどうしようもないからな」

それでも街にバラされたら面倒だと言い募る女やそれに同調する仲間達にアランは続ける。

「食料も水も無しに街まで歩けると思うか?それにほらっ、これを見ろよ」

アランの言葉とお金の入った袋を仲間達に見せると納得したのか、再びそれぞれのトカゲに跨がった。

(追いかけないとっ)

砂ぼこりをたてて走り出した盗賊を追いかけようとしたけど、あっという間に見えなくなってしまった。

(ああ…手がかりが…)

こんなことならジルにもついてきてもらったら良かった。考えても仕方ないことが頭をよぎる。

ジルは王城から戻ってからずっと自室にこもって研究に没頭していた。だからアヴニールに居残りしてもらうことにしたんだけど、裏目に出たかもしれない。

しばらくトカゲの走り去った方を見つめていた僕もラルフの元に戻る。

(ここでこうしていても何もならない。まずは街に行こう。きっとラルフを助ける方法があるはず…)

「ラルフ、必ず助けるから」

ラルフにそれだけ言って僕は街を目指し歩き始めた。

2016/01/19

今度のご褒美はお人形?

「へえ?この橋が跳ね上げ式ってやつ?」

「そうだ。それぞれの橋の王城側にあるあの機構で巻き上げると橋が外れる仕組みだ」

馬車の窓から眺めつつジルの解説を聞いた。

僕らは現在王城に向かっている。

昨日は王城に集められた貴族に今回の事件の顛末が説明されたらしい。今後は五大公の権力集中の世襲が廃止されること、それにウォルトン卿、マローン卿の爵位剥奪、レヴァイン卿の領地没収が告げられ、その後はお堅い晩餐会が開かれたらしい。(エルザ談)

今日も晩餐会が開かれるけど、今晩の晩餐会は貴族の子弟なども参加する立食形式のパーティーらしい。(エルザ談)

さすが、貴族に加えてその妻や子まで参加するだけあって馬車が渋滞している。それなのに僕らの馬車がスイスイ進むのには理由があった。

それは僕らの乗った馬車に描かれた王族の紋章のせい。今朝、この馬車が迎えに来て僕らを連れ去ったのだ。

「パーティーかぁ…」

「ああ…全くだ。時間が惜しいというのに」

ジルは早速よからぬ研究を始めたので時間が惜しいだけ。生まれながらの貴族(?)だから、こういう場には慣れている。

だけど、僕は知らない人だらけの場っていうのが慣れてないから不安なんだよね。

「なるほど。葵はダンスが苦手か?」

「へ?」

ジルの口から出た思いがけない単語に思わず変な声が出た。

(なんかこの展開最近あったような…)

僕の脳裏にテレサさんのスパルタレッスンやシュクランでのドレスコードが浮かんで何やら嫌な予感がする。

「なんだ、その顔は。晩餐会でダンスなど当たり前だろう?」

(やっぱり…そうきたかぁ)

不思議そうに僕を見るジルの顔。

(ジルは絶対踊れる…)

次にラルフを見る。腕と足を組んで目を閉じている。ラルフは絶対大丈夫…仲間だ。

(ラルフはダンスの経験なんてないはず…)

だけど僕らの話し声が聞こえているはずのラルフのあまりに落ち着き払った態度に少し心配になった。

「ねぇ、ラルフはダンスなんて無理だよね?」

一応確認を込めて訊ねた僕に、しかし、返ってきたのは予想だにしない答えだった。

「問題ない」

ラルフが閉じていた目を開く。

(だよね~…って…はいっ?)

「なんでっ?」

「本で読んだ」

恐るべしラルフ。一体何の本を読んでるんだ。

そんなこんなで戦々恐々としながら馬車は王城の門をくぐった。


◇◇◇


(…で、こうなるのもいつもの事…)

僕はメイドさんに囲まれてドレスを着せられていた。

もはや悩んでも仕方ないとは言え、馴染んできたみたいでそれはそれで困る。

「葵、似合ってるわよ」

「あっ、エルザ」

メイドさん達が、サッと立ち上がって頭を下げようとするのを優雅に制してエルザは僕の後ろに立つ。既にドレスに着替えたエルザはさすがは王族。こういった服装をするとオーラが凄い。

「あら?そのネックレス…」

鏡に写る僕を見ていたエルザが、目を止めた。

「ああ、これね…」

エルザの言うネックレスとは、ジェイクからもらった真珠をロゴスで加工したものだ。

「…何これ?こんな大きな真珠見たことないわよっ。それにこの装飾…まさか…テオ・ラリックが仕事をしたって言うの?」

なんだかエルザが興奮している。

「葵っ、これどうしたの?」

ジェイクの話とロゴスの話をする僕の顔をエルザは食い入るように見つめる。

たいした話はできなかったものの、エルザは大きく溜め息をついた。

「葵、このネックレスははっきり言って価値がつけられないほどのものよ」

「へ?」

「この真珠は勿論最高級も最高級だけど、ネックレスに加工した人も伝説のデザイナーよ。10年くらい前に『もう自分は二度と仕事をしない』と言って、貴族からの依頼さえ断っていた人なの」

(あのおじさん、そんな凄い人だったんだ)

このネックレスを出した時にメイドさん達が目を丸くしていたのも理解できた。

「じゃあ、これつけて晩餐会に出ても大丈夫?」

「当たり前よっ、これ以上のものはこの国中探しても見つからないわよっ」

ふーんと、分かったようで分からない顔の僕をエルザは信じられない物を見るような目で見ていた。

「……まあいいわっ、さあ、立ってっ」

「へ?」

「ダンスの練習よっ、ジルさんから聞いたわよ。葵、ダンス踊れないんでしょっ」

(ひいっ…やっぱりいつもどおりだぁっ)

それから、晩餐会が始まるまでダンスの練習が続いたのでした…。

◇◇◇

「………では、今宵の晩餐会を楽しんでもらう前に、今日の主賓を紹介しようではないか」

壇上で王様がそう言うと僕ら三人が呼ばれた。

舞台袖から出ると、何百という目が僕らに注がれる。

「彼らはこの国を守ってくれた恩人だ。儂からもこの場を借りて礼を言わせてくれ」

拍手は大広間に怒号のように響く。

「三人は貴族の地位も領地もいらぬ、と言う。だが、だからと言って救国の英雄に何もしないとあっては我が国の恥である。そこでこの国の宝を褒美として与えることにした。既に宝物庫から褒美の品を選んでもらっておるので今からそれを与える」

そう、僕らが王城に着くと王様が直々に迎えに来てくれて貴族にしたいと言うのでそれを断ったら宝物庫に案内された。

とは言え僕らはたいして欲しいものもなく、それぞれが、お互いに選びあうことになった。

「まずは、ジル・ヴラド殿、この度はラウル将軍の敵であった魔王の一人アモンを倒してくれた。その恩に報いこれを受け取ってくれ。ヴァンパイアの始祖が身につけていたと言われる常闇のマント。ヴラド殿ほどの美貌であれば似合うであろうな」

(そりゃ、子孫だもんね)

恭しくジルが王様から受けとる。このマントは宝物庫の隅に掛かっていたもの。

マントを肩から掛けられたジルの姿に大きな拍手が鳴り響く。

「では、次にラルフ・シルバー殿。こちらへ来てくれ。我が娘を含め、ここにいる者達も親類縁者がアヴニールにおる者も少なくないだろう。シルバー殿がアヴニールを襲った魔王アスモデウスを倒して我々の子弟までも救ってくれたのだ」

拍手の中、ラルフが王様の前に立った。

「ふむ。古代の倭国で使われていた武道の奥義書か。一般の者には使いこなせないだろうが、シルバー殿なら極められるやもしれんな。さらなる高みに昇ろうとする姿勢は我らも見習いたいものじゃ」

再び怒号のような拍手と共に数冊のボロボロになった本を王様から受けとるラルフ。なんだか嬉しそうだ。いつの間にこんなに本好きになったんだろ?

「最後に…」

王様がそう言ったところで一人の騎士が歩み寄って脇に控えた。

「此度の王都での争乱を治め、ここにおる忠臣レヴァインを救ってくれた葵・御門。魔王バアルを討ち取り、我が国を救ってくれた」

王様がニコニコと手招きするので王様のそばに向かう。

王様が僕を参列する人々の方を向かせると、場内が水をうったように静まり返る。場内のあちらこちらからため息が漏れた。

「んむ?ごほんごほん」

王様もその反応に驚いたように咳払いをした。すると、ハッと気づいたように割れんばかりの拍手が鳴り響いた。

「葵にはこれを。むっ?なんじゃ?人形か。これはまた可愛いものを…」

王様も何と言って良いのか分からず困っている。

(やっぱりそういう反応になるよね…あーあ、僕も武器とかにしとけば良かった…)

僕は宝物庫の中で武器を探して剣や槍が並んでいる棚を見てまわっていた。村正が出てきてくれるまで必要だからね。

ところが、そんな僕にジルとラルフが選んでくれたのは白い柩(ひつぎ)だった。

「これ…って何?」

「開けてみろ」

ジルに言われておっかなびっくり蓋を開けてみると、メイド服を着た人形と執事のような姿をした人形が向かい合わせに入っていた。

二体とも身長は150センチに足りないくらい、メイド服を着た方は髪は黒髪を肩までで揃えていて、執事服を着た少年の人形はストレートの黒髪を耳にかからない程度に切り揃えている。そして、二体に共通しているのは目は閉じているものの綺麗な顔をしていて、どちらもまるで生きているような精巧な作りということだ。

ジルは二体の人形を見てホウッと唸る。

「えっと…何これ?」

どう反応していいかわからず、とりあえず二人に聞いてみた。

「これほどの物が存在するとはな…、楽しみにしていろ」

ジルが嬉しそうに笑って言った。

(楽しみにって…?)

「…さて、まあ良い。美しさと力、それに清い心を併せ持った葵殿は倭国の王族でもある。今後も両国の友好の架け橋になっていただきたい」

拍手の中、レヴァインさんが僕の前に歩み寄り跪くと、僕の手をとった。

「葵殿、この度は娘共々、命を救って頂いて感謝しようにも言葉に出来ないほどです。救われたこの命、貴女のために使わせて欲しい」

「こら、レヴァイン。お前は近衛騎士じゃから儂のために命を使うんじゃよ」

会場から笑い声が漏れて、場は一段落した。

「では、皆の者、今夜は楽しんでくれ。乾杯」

王様の乾杯の音頭で晩餐会が始まった。

僕らも演壇から降りると、周囲を囲んだ人達にすぐに捕まる。その話題はやはり戦いの事…かと思ったら、僕らの容姿についてだった。

「その美しい肌は何を使ってらっしゃるの?」とか、いつもの事。

それが終わるとエルザが気がついたようにネックレスに夢中になる。

(女の人ってみんな宝石が好きなんだなあ)

横目でラルフとジルを見ると、ラルフは騎士らしき人から何やら戦いについて尋ねられているようだし、ジルは貴族の若い娘と談笑していた。

そんな風に僕が二人を眺めていると褐色の腕が視界に映る。

「葵殿、一曲踊っていただけませんか」

(きたぁ)

ドキドキして言われた方を見ればレヴァインさんだった。

(良かったぁ。レヴァインさんなら失敗しても大丈夫)

ホッとして失礼な事を考えたけど、命を救ったんだしそれくらいいいよね。

「はい」

手をとられて歩き出すと人垣が割れて道が出来た。

音楽がワルツに変わる。僕は失敗しないかドキドキしながらもエルザに晩餐会の前に仕込まれたダンスを何とか踊った。ジルも先程話していたのとは違う女の人と踊り始めた。

「葵殿。実は気になることがあるのです」

ダンスに慣れてきたところでレヴァインさんが話しかけてきた。

「何ですか?あと、友達のお父さんからそんなかしこまった話し方されるとちょっと…」

「そうですか、それでは…私があのような暴挙に出ることとなったきっかけとなった男の話をさせてほしい」

僕らは曲が終わるのに合わせて場所を変える。小さなテーブルの前で飲み物を持って僕らは向かい合った。

「あれは、1年ほど前のことだ。一人の男が私の屋敷を訪れた。長身で筋肉質な体の…そう、一見すると兵士や冒険者、それも相当修羅場をくぐった猛者のようだったな。南部はここよりも気温が高い、にもかかわらずその男は深くフードを被っていたから顔は見えなかった」

詳しく思い出そうとするようにレヴァインさんが虚空を見つめる。

「通常そのような得体の知れぬ者に公爵が直接会うようなことはない。だが、男は大公の罪について話したい。そう言ったため私は会った。そして、いくつかの大公達の不正の証拠とあの忌まわしいバアルの石を置いていったのだ」

「フードの男…」

「そうだ。フードつきのマントを着ていた。…さらにもう一つ…どうも私には男には倭国の訛りがあったように思うのだ」

「倭国の?」

「うむ。ほんの一瞬そう感じただけなので私の勘違いかもしれん…それからどうも西を目指すような素振りをしていたのだ」

(倭国の人間が黒幕なの?それに西か…)

「陛下からも話があると思うのだが、近く葵殿に西方への探索が依頼されると思う」

「へえ…」

「私のような者が他にもおるかもしれぬ。是非葵殿の力でお救いいただきたい」


◇◇◇


大広間から出た僕は中庭に面したテラスに出た。

「暑い…」

大広間はただでさえ人の熱気で暑いのに、常に囲まれていたせいで火照った頬を叩く。

冷たい夜風が気持ちいい。

そこにラルフが現れた。

「葵、大丈夫なのか?」

これは僕の体を指している。バアルとの戦いの後遺症は今も続いていた。

「うん、今のところはね。薬も効いてるから…」

図書館での出来事により、僕の体は今後も発作が起こることが確認されてしまった。だけど、やはり素面でラルフやジルとコトを行うのは抵抗があった。何て言うか、一線を踏み越えてしまうような。二度と男に戻れなくなる気がして…。

そんな僕にジルが薬を準備してくれた。

「これだ」

「わあっ、ありがとうっ」

「葵の体が求めるものを摂取すればある程度おさまるのではないかと思ってな」

(へっ?)

薬をもらおうと出しかけた手を引っ込めた。

(体が求めるものって…)

ジルの説明から成分は想像がついてしまった。だけど発作が起こればそれどころじゃない。ありがたく受け取りました。

それから発作が起こるのを待って、数日後、白い錠剤を飲んでみると二時間ほどは発作がおさまる事が分かった。自分のことばかり考えていたけど、飲みやすいようにわざわざ錠剤にしてくれたり、薬の原料を提供してくれているであろう二人には本当に申し訳なくなった。

また、もう一つの少し大きい錠剤は膣に入れるタイプでこちらはほぼ一回分の発作を延期できる事が分かった。

ただ、膣に入れるタイプはかなり奥まで入れないといけなくて、それはそれで…。

まあ、とにかく何とか発作に怯える事なく日常生活は送ることが出来るようになったのだった。

「そろそろ帰ろう。やっぱり疲れたよ」

僕らはエルザに挨拶をして城を後にした。
2016/01/17

図書館ではお静かに

「…っていう夢を見たんだけど」

僕の話を聞いていたジルがふむ、と頷いた。

「不思議な夢だな。村正と関係するものかと思っていたが違うのか。土御門…むしろ村正よりも葵本人に関わる名前だな」

(そう、確かに今のところ村正が出てこないんだよね)

僕がジルの意見について考えていた時だ。

「そうだった。葵の発情についてなんだが」

「何か分かった?」

「一つ考えがあるのだ。あれから葵は発情していないだろう?」

そう、三日おきなら昨日発作が起こるはずだったのに起こらなかった。

「おそらくなのだが、シュクランで我々としたことが関係しているのではないかな。つまり、定期的にガス抜きをすれば発作は起こらないのではないか」

「それってつまり…?」

「たまにセックスをしろ、という事だ」

考えてみたら、僕がその…イタシテいたのはいつも村正による発情や媚薬のせいだった。

(それを素面でするって…。ラルフやジルと裸でベッドに入って…、想像出来ないっ)

ぶんぶん頭を振る。

(出来ない出来ない、そんなの無理っ)

ラルフ、ジルと目が合った。

「えっと…カンガエトキマス」

(そうだよ。まだ決まったわけじゃないし。もしかしたらもう起こらないかもしれないし…)

だけど、僕の希望はあっさりと否定された。

それは舌の根も乾かぬ翌日のこと。

「ぁ…っ…ゃっ…」

図書館の一角。静謐な空間にそぐわない声が漏れている。

『グチュ…グチュ…』

僕は見知らぬおじさんに体を弄ばれていた。

(今日初めて会った人にこんなこと許してるなんて…はうぅぅ)

最初のそんな思いは流れ込む欲情に押し流されて、今ではスパイスにすら感じる。

これは、ラルフが図書館に行くというのでたまには一緒に行こうと僕もついていった事に端を発する。

(そういえば図書館ってほとんど来たことなかったなぁ)

アヴニールの図書館は巨大だ。この国の全ての書物が集まっていると言っても過言ではない。

「あら?今日もいらっしゃったのね」

三十代くらいの眼鏡をかけた司書の女の人がラルフに気がついて声をかけてきた。

「鍵を開けてもらっても?」

ラルフの言葉に女の人が微笑んだ。

「ええ、今日は可愛いお嬢さんも一緒なのね。ウフフ」

司書の女の人が先に立って歩く。図書館内は誰も話さない、床も絨毯が敷かれていて足音のたたない不思議な空間。

本棚にかけられたジャンルを目で追いつつ二人を追いかけていく。

(へえ?魔術の本に、こっちは魔物についてかぁ)

ところ狭しと本棚があって、まるで迷路のようだ。

授業中だからか学生の姿は見当たらない。まれに空き時間なのか、教官らしき人が本を読んでいたり、司書の男の人や女の人が棚に本を片付けている程度。

と、ラルフと女の人が立ち止まっていた。

「ここは?」

僕の質問に女の人が答えてくれた。

「ええ、閲覧場所には置ききれない専門書なんかがここにありますのよ」

『ガチャリ』

南京錠を外すと金属製の重そうな扉をギギーと開く。中から少しかび臭い匂いが漂ってきた。

「それでは帰りに声をかけてくださいね」

それだけ言って案内してくれた女の人は来た道を戻っていった。

「俺は本を読んでいるから葵は飽きたら帰ってくれていい」

ラルフに頷いて僕も書庫の中の本を出してペラペラ捲ってみたけど、眠くなってきた。

(………飽きた)

ラルフを横目で見るとなんだか難しい顔で本を読んでいる。

(そうだっ、倭国について
何か書いてある本があるかも。夢についても分かるかもしれないし)

書庫を出た僕は倭国、倭国と呟きながら本棚の迷路を歩く。

(広すぎて見つからないよ…)

そう思っていたらちょうど書棚の間に司書のおじさんを見つけた。

「あのぉっ、ちょっと良いですか?」

「はい?何でしょう?」

おじさんのんびりした口調で答えてくれる。

「倭国…倭国ね…はいはい、それならこっちですよお」

おじさんが案内してくれたのは壁際の大きな棚。

「確かここに…ええっと」

おじさんが見上げるあたりの本の背表紙に倭の文字が見えた。

「あっ、あったぁ」

脇にあった台に飛び乗った。

「うわっ、危ないですよおっ」

おじさんが慌てて台を押さえてくれた。僕は背伸びして本に手を伸ばす。

「うーん、もうちょっと…あっ、取れそうっ」

思ったより分厚い本は重たくてなかなか引き出せない。

「あっ」

バランスを崩しそうになった僕は足元を見て動きが止まった。

(あれ…?)

おじさんの視線が上を向いている。

(…上?)

その視線の先には僕のスカートがある。

「えっ?」

『バサッ』

「ああっ」

本が落ちてきた。なんとか胸に抱えて落とさずに済んだけど。ふらつく体が不思議なことに台から落ちずにすんだ。

おじさんが手を伸ばして腰を押さえている。

その目が先程までの優しい眼差しから獣のような瞳に変わっていた。

(へっ?…なんで…ふぁ?)

体からふっと力が抜けた。

本を抱き締めるようにして震える脚で立っているとおじさんがスカートに顔を突っ込んできた。

「あっ、何をっ」

「ふがふが…こんなにスカートの中を見せてきて…わかってるよお、誘ってるんだろお」

僕は台の上で腰を動かすけど、力が抜けて逃げる力はない。

(なんでこんなときにっ)

「はうっ」

その直後、おじさんの欲情に体が反応した。

(なんでこんな格好してきちゃったんだろ…)

マギーさん、秋の新作は長袖の柔らかい少し薄手のワンピース。フードつきで一見パーカーのような感じで裾は絞らずヒラヒラしている。

(うわぁ…ラルフぅ)

「ス~ハ~、たまらないよお…いい匂いだなあ」

ヒラヒラしている中に入ったおじさんの顔がパンティの匂いをかぐ。

「甘くて、…ん?これは汗の匂いかなあ?」

「そんっなぁ、言わなくてっ、いいからぁ」

説明されて恥ずかしさに頭を振る。そんな僕におじさんがさらに怖いことを言い始めた。

「ん~、味も確かめたいなあ」

(ええっ?)

「だめっ、ですぅっ」

だけどおじさんが止まるはずがない。

「ネロ」

「ふっぁぁぁっ」

敏感な部分に舌が当たって腰砕けになった僕はお尻をおじさんに押しつけるはめになった。

「ふむむ…情熱的らな、ふんふんっ」

何やら勘違いしたおじさんはさらに匂いを嗅ぐ。

「あっ、だめっ」

おじさんの息が太腿のつけ根に当たる。

「大きい声だしたら人が集まってきちゃうよお?」

「ぁ…」

口ごもる僕を確認して、おじさんの動きがさらに大胆になった。

「ネロ…チュウ…ぷはあ」

スカートを捲り上げて、パンティの底に吸い付く。すぐに薄い布は唾液でベタベタにされた。

「んんっ…」

ところが、おじさんはパンティ越しに舐めるだけでそれ以上はいつまで経ってもしてこない。

(どうして…もぅ…がまんできないにぃ)

僕の方から腰を動かしてしまって、おじさんの鼻が敏感なところに当たった。

「ぁっ…」

「ふがふが、したいんならしたいって言えば良いのに」

おじさんが台から僕を引きずり下ろすと、本棚に手をつかせてスカートに手を入れた。

『チュクチュク』

太いおじさんの指が直接触れた。

「はぁぁ…」

背中を快感が登ってくる。

もうパンティはびちょびちょだけど、それはおじさんの唾液だけではないのは確かだ。

「ほらあ、たまらないんでしょう?すぐに楽にしてあげますからねえ」

ようやくパンティに手が掛かって脱がされる。

命令されたわけでもないのに、おじさんが脱がせようとする動きに合わせて僕は足を上げて手伝った。

「全く、自分から欲しがるなんて。悪い娘だなあ」

そう言って悠長にズボンを後ろで脱いでいるのは分かるけど、体は立っているのでやっとだった。

「よおしっ」

多分パンツまで脱いだのだろう。僕の腰をおじさんが掴んだ。

「い…やぁ…」

「そんなこと言っても体はうぐっ」

『ドサッ』

何かが倒れる音に振り返るとラルフが立っていた。足元におじさんが気絶している。

「ラルッ…」

ラルフが僕の腰を持ち上げる。

(ラルフも…)

グッと力強く腰が押し出されて踵が持ち上がった。

『ズンッ』

「くふぅっ」

奥に届いた瞬間、熱い息が僕の口から吐き出される。

「はぅ…すぅっ、はぁ、はぁ」

『ジュブッ、ジュブッ』

ラルフの腰の動きに合わせて鳴る粘液のかき混ざる音が静かな空間に響いた。

(こんな…おとが…)

「はぅっ、んっ、あっ、やっ」

突き上げられる度に甘い声が出てしまう。これだけ静かだと図書館中に聞こえているのではないかという不安に体の感度はさらに増し、目の前の棚の隙間から遠くに人の服らしきものが見えて、体が震えた。

「あっ、やらっ、こえっ、ぁんっ、がまんできなくなりゅっ…んっ、チュッ」

振り返った僕はラルフと舌を絡ませながら何度も絶頂に体を震わせたのだった。

◇◇◇

「はっ、せいっ」

『ガガッ』

気合いの入った千手丸の打ち込みを安倍犬千代は正面から受け止めた。つばぜり合いになる。

「良い打ち込みだっ、ではこちらからもいくぞっ」

ググッと力がこめられ弾き飛ばされた千手丸が構え直した時、烈帛の剣気が襲いかかった。

「くっ」

尻餅をついてもおかしくないほどの圧力に千手丸は立っているのが精一杯だった。

目の前に木刀の切っ先が突きつけられた。

「ま…参りました…」

「うむ。だが、俺の剣気を前にして立っていられただけでもお前は充分強いぞ。そら、そこにいる武三などは」「ちょっと、止めてくださいっ」

真っ赤な顔で武三が止めた。

「はははははっ、すまんすまんっ」

道場には明るい笑いが広がった。
2016/01/14

土御門家の使命と道場

バアルとの戦い以降見始めた不思議な夢は、最初は赤ん坊だったが、気がつけば十二歳になっていた。

「やあっ」

『カンカンカン』

「はっ」

『カンッ』

父上は僕の剣を受けとめ、鋭い一撃を打つ。

「ま…参りました」

「いや、強くなったぞ、千手丸。その歳でこれだけの腕なら明日から通う道場でも恥ずかしくはなかろう」

父上は満足そうに微笑んだ。

「うむ。ちと汗をかいたな。湯殿の準備をさせよう。お前が先に入れ」

「はっ、ありがとうございます」

久しぶりの父上との稽古に汗をかき、湯殿に向かう。

「ふぅ」

袴を脱いで、胸に巻いていた包帯を解くと、膨らみ始めた胸が解放される。

「…」

湯船の中の小さな膨らみを見つめて溜め息をついた。

僕は大名家の嫡男として産まれた。だけど、この胸を見れば分かるが、男ではない。

『千』と名付けられた僕は幼いときから『千手丸』として生きてきた。剣も学問も男として学んだ。

なぜ自分だけが、と考えることもあったけど、一度母上に聞いた時に涙を流して謝る姿を見てからは誰にも言わなくなった。

だけど、その母上は昨年病に倒れ、呆気なくこの世を去った。

「泣かないで、千…貴女だけに辛い目をみさせて、母上を呪ってくれていいのよ」

そう言って涙を流したのが、僕の見た母上の最期の姿となった。

(明日からは外の世界に出るんだ。僕…いや、もう僕なんて言っていてはダメだな。私…は土御門千手丸。土御門家の者として恥ずかしい姿は見せられない)

両方の頬をパンっと叩いて湯船を出た。



「皆、集まるのじゃ」

白髪を後ろで無造作に束ねた老人、加茂直弼が、各々剣の鍛練に励む門下生に声をかけると、五十人以上いる門下生達が素早く師の前に集まり正座して言葉を待つ。

「本日より一人門下生が増える。さあ入りなさい」

一人の少年が扉から入ると、入り口近くに正座して先輩門下生に頭を下げる。

「本日から神鳴流加茂道場にお世話になります、土御門千手丸と申します。若輩者でございますので先輩方、御指南のほどよろしくお願いいたします」

門下生達がその苗字にざわつく。

「うむ。皆も気がついたとは思うが、千手丸はこの地を治める土御門家の嫡男である」

師の言葉に門下生達が顔を見合わせて戸惑った様子を見せた。

「だが、臆するでない。お前達同様この道場に入ったからには何ら特別扱いはしない。お前達もそのつもりで接するように」

そこまで言ったところで手が挙がった。ニキビ面で、目が細くつり上がっている。性格の歪みが顔に出ているような男だった。周りにも数人同じような下卑た笑みを浮かべる男がいる。

「芦屋か、どうした?言うがよい」

「ってことは今んとこ序列は一番下ってことだよなあ?ヒヒヒ」

芦屋の言葉は師に対する言葉遣いではない。案の定年嵩の門下生が大きな声で叱責した。

「三郎っ、師に対して何だっ、その言葉遣いはっ」

しかし、芦屋は悪びれた様子もなく、むしろ嘲るように笑った。

「ふんっ、また安倍か…下臈の腹が調子に乗っていやがる」

「三郎っ、貴様っ」

芦屋三郎。この名前を千手丸は昨夜父上から聞いていた。芦屋家は現在政権の中枢にいて、千が男として育てられる原因を作った家の三男坊だ。

◇◇◇

「この機会に全てを話そうと思う」

夕餉が終わり、父上が語った話を思い出した。私の家(土御門家)はその名が似ていることからも分かるように将軍家である御門家と遠い血縁関係にある。

父、土御門政直は政権内でもかなりの力を持つ重臣の一人だ。

かつて、戦いが日常だった時代であれば力こそが正しかったのだが、現在は大きな戦いもなく、その分政治力が問われている。

そして、父上に匹敵する重臣の一人が芦屋道綱。常に父上をライバル視して足を引っ張ろうとしていた。

この土御門家の所領には鉱山があり、良質の刀が作られる。それほど広くない割に収入は良い。この事も芦屋道綱は気に食わないらしく、何かに理由をつけて領地替えを目論んでいるらしい。

跡取り問題はそのような芦屋にとって都合のよい口実であった。母上は体も弱くもう一人生むことなど出来る状態ではなかった。そのため私が嫡男の振りをすることとなったのだそうだ。

「ですが、この体についてはいずれ露見してしまうと思うのですが…」

膨らみ始めた自分の胸を思い出した私の質問に、父上は誰にも言わないことを条件に教えてくれた。

「この地には災厄が封印されておるのだ」

災厄ないしは穢れと呼ばれているそれは結局は何なのかは分からない。

だけど、土御門家はその封印を守るのが表に出さない裏の顔なのだそうだ。また、なぜかは分からないが土御門家にはその力が代々伝わっているらしい。

そして、一番の問題は災厄の力はこの国を滅ぼすほどの力を持っている事である。だから将軍家に近い土御門家がこの地を治めなければいけないし、この秘密は他の大名に知られるわけにはいかないのだ。


◇◇◇


「芦屋っ、口が過ぎるぞっ。安倍も熱くなるでない」

千手丸が父との話を思い出している間に、芦屋三郎と安倍という名の年嵩の門下生は師の言葉に双方黙った。

「そうじゃな、序列について千手丸に教えておこう。当道場では、年齢や入門した順以外に剣の力量によって十の序列を決めておるのじゃ。見なさい」

そう言って師は門下生達に目を移した。一番前の中央に先程芦屋三郎を叱りつけた男が座っている。

「こやつが主席の安倍犬千代じゃ」

髪を後ろで縛った無精髭の男が頭を少し下げる。

「へっ、十八にもなって未だ元服できんなど恥ずかしい…」

芦屋の周囲から揶揄する声が聞こえた。

「いい加減にせんかっ」

師の一喝で頭をすくめて黙る。

続いて序列二位、三位と紹介され、十位に芦屋が紹介された。

「では力を見るために、この場で土御門に稽古をつけよう。我こそは、と思うもの、手を挙げよ」

師の言葉に二本の手が挙がる。先ほどからやりあっている二人だ。

「ふむ。安倍に芦屋か。では序列のこともある。芦屋、土御門と立ち合いなさい。それぞれ参ったと言うか明らかに勝負のついた時点で終わりじゃ。良いな」

「はいっ」

千手丸は立ち上がって壁にかかった木刀を一本選ぶ。

「ヘヘヘ」「序列つきの三郎様が負けるはずなかろう」「思いきりやってくだされっ」

芦屋の取り巻きの言葉に芦屋は汚い歯を見せて笑った。

芦屋はヒョロッとしているが背は千手丸よりかなり高く、千手丸を見下ろしてニタニタと笑う。

「始め」

声がかかり千手丸が正眼に剣を構えると、面倒くさそうに芦屋も上段に構えた。

「オラッ」

舐めているのか力任せに上から振り下ろす。

だが、その剣は千手丸にとってはあまりに遅かった。

体を半歩下げると芦屋の剣は空を切った。さらに突き、払いを左右に半歩ずらして躱す。

「ちょこまかとっ、この臆病者がっ」

相手が剣を出さないので油断したのか、芦屋が大きく振りかぶった瞬間、狙いすました千手丸の一撃が腹に叩き込まれた。

「おごっ、ごほっ、ごほっ、おええっ」

「坊ちゃん」「三郎様っ」「大丈夫ですかっ」

取り巻きが囲むも芦屋は倒れたまま顔も上げられない。

「勝者、土御門千手丸。よって、これより千手丸を序列十位とする」

取り巻き達が一斉に師に向かって「何かの間違いだ」「油断しただけだ」などと言うものの師の決定が覆ることはなかった。

その間、芦屋三郎が顔を上げることはなかったが、床を見つめるその目は屈辱に血走っていた。
2016/01/11

24h→BOY

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電子書籍販売日:2015/05/01
著者:ガットマキア 砕骨子
ページ数:20ページ
ジャンル:変身

幼馴染のいいんちょーが男体化!?
湧き上がる欲望が抑えきれず豊満な肢体を持つ朱音を---



これは珍しい…、女体化ではなく男体化です。あまり見ないものですので、たまには変化球を…ってことで紹介してみました。
2016/01/10

女体化即落ち10連発

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配信開始日:2016/01/04
サークル名:グレッグ僧正
ページ数画像:21枚+α
ジャンル:変身

女体化したら即メスに落ちる!

過程は一切なしで男が次のページにはもうメスに

オスからメスへの落差重視なショート女体化

一人の女体化が短いかわりに犠牲者増量!

女体化人数は合計10人!



女体化犠牲者リスト

1「遊び人のギャル男が…」
2「捕らえられた忍が…」
3「女子校生をヤリ捨てた男が復讐されて…」
4「彼女を守った男が彼女の前で…」
5「デブな同級生をいじめていたいじめっ子が…」
6「嫌味な上司が部下に…」
7「オーク打倒に燃える王様がオークに…」
8「生意気な弟が馬鹿にしていた兄に…」
9「カリスマAV男優が…」
10「喧嘩上等の不良が大勢に…」


全て本番中出しとなっております。



なんというか、直球ですね。真ん中高めの打ちごろの球がまっすぐに飛んでくる。これは打つしかないでしょう。
グレッグ猊下のこの度の作品はそんな感じですね。

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2016/01/09

つれづれ織り

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電子書籍販売日:2015/02/06
著者:ガットマキア 砕骨子
ページ数:20ページ
ジャンル:入れ替わり

最愛の妹に訪れた悲劇…
妹を救いたい一心で神頼みをした翌朝、目が覚めると妹と僕の身体が入れ替わっていて…



なるほど、単純に妹に横恋慕する兄貴の話というわけでもなく、身売りするように政略結婚させられる妹の話というわけでもない。
これは単話にしておくにはもったいない奥行きのあるストーリーですねえ。

続編が出たらいいのになあ(チラッ)。
2016/01/08

アリスの穴に落ちて

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電子書籍販売日:2014/11/07
著者:ガットマキア 砕骨子
ページ数:20ページ
ジャンル:ジャンル:変身

互いに性別が入れ替わってしまったミサキとヒカル。
女になっても冷静なヒカルに苛立ちと情欲を抑えきれないミサキは…



なんというか、素晴らしい穴ですね、『ありすの穴』。突入すると性別が変わった世界に変わるとか…。
この作品は入れ替わりかと思いきや、二人だけが覚えている変身ものですね。

アイデアも面白い。さすがは砕骨子先生です。