10周目 9月25日(土) 午後2時55分 葛城亜紀

10周目 9月25日(土) 午後2時55分 葛城亜紀

「ぐっ、ぐぬぬうっ…」

「ふむ、なかなか倒錯的な絵面だな」

二人の中年男が私達の姿にそれぞれ異なる反応を見せた。権田は驚きとともに悔しそうな微妙な顔、健さんは満足そうな顔だ。

美紗はちゃぶ台にお尻を突き出してつっ伏している。先ほど、権田の汚いチンコがオマンコに突っこまれる寸前で間一髪止めることができた。

(ふふ、私が目を覚まさせてあげる)

私の視線の先にはぐったりした美紗がいる。いまだにエッチの熱が冷めやらないのか、仄かに火照った目許に、物憂げに閉じられた長いまつげが時おりピクピクと動いている。

それをじっくりと見てから私は自分の腰に隆々と自己主張する黒いバイブを撫で上げた。

一度権田を振り返ると、歯を食いしばって悔しそうな表情。

(ふふんっ、そこで見てなさい)

「美紗…優しくするからね」

そう言って意識のない美紗のお尻をつかんで左右に開く。

(…綺麗)

少し開いた割れ目の先は散々権田に蹂躙されていたとは思えないほど楚々としている。

私は割れ目にバイブの先端を当てた。

「ふぅ、ふぅっ」

これから美紗と一つになる。美紗を私のものにするんだ。そう考えるだけで今までに感じたことのない感覚に心が震えた。

それに、無機質のはずのバイブがまるで自分の体の一部のように感じる。不思議なことにヌルヌルしたオマンコの感触が確かに伝わってくるのだ。

(あぁ…美紗…もうすぐよ…)

割れ目に沿って擦りつけていると、バイブはあっという間にテカテカに光り始める。

「んっ…ふぅ…」

そして、美紗の長い睫毛が揺れてうっすらと開いた。

(そろそろいいわね)

バイブは溢れ出た粘液でヌメヌメと光っていた。これくらい濡らしておけば美紗が痛がることもないはずだ。

(それじゃ、まずは起こしてあげないと、ね)

「美紗…始めるわよ」

『グッ』

バイブを手で押さえながらゆっくりと腰を前に出す。入口が広がっていくのが見てとれた。

(ああ…)

少し力を込めると呆気なく亀頭部分が飲み込まれる。

(…私のオチンチンが入っていく)

こんなに大きいものが入るのかと不安だったけど、どうやら杞憂だったようだ。

「ん…ふぅ…」

その時、美紗の桜のような唇がうっすらと開いて小さく息が漏れた。

「んっ、ふぁっ…」

さすがに太いバイブが中程まで入ったところで美紗も体内に異物の入る感覚に意識を取り戻した。

「…あ…き…?」

しかし、振り向いた美紗はまだ状況を理解していないのか、不思議そうに私を見上げる。

そのあどけない顔に私の中で美紗に対する愛しさがさらに膨らんだ。

「美紗、私達、一つになるのよ」

美紗はゆっくりと言った私の言葉の意味が分からないのか、訝しげに私の下半身に目をやる。

「あ…れ?…あき…な…にを?」

私は美紗の驚いた顔を見つめながらゆっくりと腰を押し出す。

「あっんんんっ?どういうこっ…んあっ、なにしてっ、あっ、やああっ」

「愛してる、美紗」

それはなんとなく口から出た言葉だったけど、妙にしっくりときた。

(そうか、私は美紗が好きだったんだ)

「ちょっ、何言って…亜紀っ、待っ、あっ、入ってくるぅっ」

美紗が何か言おうとしているけど、私はそれを無視してさらに奥へと向かう。

「んぐっ、いっ、たい」

苦しそうな声。閉じた目の端に涙が光るのを見て私は一瞬躊躇した。だけど、逡巡したのはほんの一瞬だけ。

「あくぅっ、ううぅぅっ…んあっ」

美紗の口から漏れた呻き声の中に混じったわずかな甘い音が脳髄に響く。

(そう言えば…)

昨夜もそうだった。確かに自分の後ろにいる男達のテクニックは凄い。気持ちいいところをピンポイントに責めてくるのはもちろんのこと、私の欲しいときにキスをしたり、言葉攻めも巧みだった。

(だけど…)

「美紗のせいよ」

私があんなに乱れたのは美紗の声、美紗の匂い、全て美紗のせいだったのかもしれない。

「なっ、なにっ、私のせいって、あっ、ああんっ、あきっ、やめっ、ゃああんっ」

そうだ、美紗の声が私を狂わせたんだ。

今だってそうだ。ブラウスを押し上げる胸の先端は痛いくらいに固くなっていて、胸をそらすと薄い生地と擦れて甘い痺れが脊髄を貫く。私は自分がこれまでになく興奮しているのが分かった。

「美紗、私でいっぱいにしてあげるからね。全てを受け入れてっ」

胸を反らせたまま私は腰を前に押し出す。

「あっ、らめっ、ちょっ…んやっ、あっ、ああっ」

柔らかく蕩けた肉の壁はあっさりと侵入者を受け入れた。

「ああっ、美紗っ、私を受け入れてくれるのねっ」

「ちっ、ちがっ、んんっ、あっ」

言葉とは裏腹にバイブはどんどん奥に向かう。

「美紗っ、私を全部受け止めてっ…あれ?」

ところが、まだ全部入っていないのに、バイブがそれ以上進まなくなった。

「おかしいわね?」

さらに私は押してみると美紗が眉を八の字にする。

「んんんんっ、ふあっ、あっ、おっ、奥ぅっ、くっ、くるしっ」

言葉の断片から私はすぐに理解した。

(そうか…奥に当たっちゃったんだ)

全てを受け入れてほしかったけど仕方ない。一度抜くことにしてゆっくりと腰を引く。

「んあああっ、めくれるうぅぅ」

(これは…)

ズルズルと抜いていくと愛液とは別の白い液体が糸を引いて床に落ちた。

(…権田の精液)

美紗と一つになった喜びで忘れていた暗い感情が再び私の心に影を落とす。

(私で塗りかえてやる)

私はその感情のままに、ほとんど抜けかかっていたバイブを乱暴に突き入れた。

「ああああっ」

ズンッと奥まで一気に押し込んで腰を回す。

「くっ、くるしいっ、あきっ、おっきすぎるってぇっ」

「大丈夫よっ、これで権田の精液を全部掻き出してあげるからっ」

それでも苦悶の表情を続ける美紗の背中に、私は腰を止めてキスをした。

「あっ、それっ」

可愛いお尻が震えた。

(ここもイイトコなのね?)

そのまま舌を背骨に沿って伝わせる。

「あっ、んくっ」

そうしながら今度は胸に手をまわした。

「きゃっ」

クリクリと指で乳首を転がすと一オクターブ高い声が漏れた。

「んくっ、ひゃんっっ」

その声に合わせて、私は再び腰を押しつけた。

「んんっ、やっ、あっん、そんなっ、ぁぁっ、りょうほうっ、なんっ、てえぇっ」

美紗の顔から苦悶の色が消えて、今度は奥を押す度に悦びで顔が歪む。

「あっ、おくっ、ばっかりぃぃっ、あっ、ゆるしてっ、んんっ」

一旦引き抜くと、美紗の顔に一瞬物欲しげな表情が浮かんだ。

(ふふ、分かるわよ。一度スイッチが入っちゃたら我慢なんてできないわよね?)

「美紗、そんなにガッカリしないで」

そう言って突っ込む。

「ガッカリなんっ、はぅっ、んああっ」

美紗の顔が上がったのを見て抜く。

「んやっ、くうっ、んっ、ん…」

今度はうつむいて声を押し殺す。

(ふふ)

再び突っ込むとやはり背中をそらす。

「ぅんあっ、あっ、ふといぃっ」

ゆっくりと抜く。

「あっ、ふああぁぁっ」

ゆっくりと突っ込む。

「あっ、んっ、んんっ、あっ、はあっ、あっ」

反らした背中を見つめて腰を掴むと、ゆっくりと抜いて今度は途中で押し込んだ。

「はんんっ、んあっ、おっくぅっ、あっ、あっ、あっ」

抜きかけて、突っ込む。

「ああんっ、やっ、んっ、んんんっ」

突っ込んだら、すぐに抜く。

「ああっ、こしゅれてるぅっ、んあっ、ああっ」

突っ込んで抜く。突っ込んで抜く。突っ込んで抜く。

「あっ、やっ、あっ、ああっ、らっめっ、あっ、おくっ、あっ、ああああっ」

ジュボジュボと音が響いた。引き抜く度にバイブの脇から白い粘液が滴り落ちる。

「うふふふふっ、権田の精液はなくなったかしらっ」

「あっ、んっ、もっ、ぜんぶっ、なくなっちゃった…からぁっあっ、らめえっ、イクっ、イクぅっ」

美紗の背中が細かく震えている。

あと一突きで美紗はイク、それが分かって私は、動くのをやめた。

「あっ」

美紗がもどかしそうに私を振り返った。

目元が真っ赤に染まっている。

(分かってるわよ、イキたいよね?)

美紗がほんの少し落ち着くのを待って再び腰を前後させる。

「あっ」

美紗の声には明らかに媚びが含まれていた。

(そろそろいいわね?)

「美紗っ、どこがいいの?」

私の質問に美紗は戸惑うことなく答えた。

「おくっ、おくがいいっ、あっ、そこっ、イキそっ、んっ、あっ、くるっ、…ぁ…?」

私は奥を突くのをやめて今度は浅いところを何度も行き来する。

「あっ、んっ、そこじゃっ、なくってぇっ、おくっ、おくにぃ」

深くまで入れようと美紗は腰を後ろに突き出すけど、その分だけ私が腰を引いて奥までは入れてあげない。

(だめよ。我慢しただけ気持ちよくなるのよっ、うふふふ)

「あっ、あきっ、ねっ、ちょうだいっ、ほしいっ、ほしいよぉっ」

美紗はもう限界が近い。だけど、ただではイカせてあげるつもりはなかった。

(ふふ、ちゃんと私のものにしないと…ね?)

私は仕上げに入る。

「美紗?ねえ、私と権田、どっちが好き?」

「あっ、あっ、そんなっのっ」

浅いところを何度もいったり来たりすると絶頂と紙一重の美紗は今にも達しようとする。

「ねえ?正直に言えばすぐに気持ちよくしてあげるわよ」

「あっ、それはぁっ」

私が腰を止めると、トロンとした瞳を私に向けて半開きの唇から言葉が出ようとして…。

「それはっ、んっっ」

(しまった)

「ふあっ、あああああっっ」

思わず力が入ってしまったのか。少し強く動いてしまった。美紗の背中が一度ビクッと痙攣した。

でもこの感じはまだ軽くイッただけ。むしろ軽い絶頂を味わったことで、美紗の体はさらなる深い絶頂を求めるはず。

「美紗、前からしたいわ」

私は美紗を立たせてちゃぶ台に座ると膝の上に呼んだ。美紗はまるで夢の中にいるかのように焦点の定まらない目でふらふらと跨がってきた。

(あんな程度じゃ満足できないんでしょ?)

案の定美紗は小さな手で太いバイブを掴んで入れようとしている。

「だめよ」

焦らされた体がひたすらに絶頂を求めているのは分かっている。だけど、それはまだだ。

「入れるのは美紗が質問に答えてから。さあ教えて。美紗は誰が好きなの?」

入れてはあげないけど、私はバイブで割れ目を何度もなぞる。

「んんっ、そんなのっ」

ゆっくりと、時おり角度を変えてクリトリスに当たるように動く。

「ほら、早く言いなさい。言わないなら…」

美紗を膝から下ろそうとすると必死に抱きついてきた。

「んっ、あっ、しょんなっ」

勝利を確信した私は美紗の肩越しに権田を見た。俯いてプルプル震えていた。

ニヤニヤと笑う健さんに流し目を送ってから美紗に再び集中する。

「私?それとも権田?ねえっ?どっちが好きなの?」

「あっ、んっ、しょんなのおっ、あっ、あっ、あ…」

(言うわ、私の方がいいって)

もう美紗は堕ちる寸前。

ところが、私が勝利することはなかった。

◇◇◇
10周目 9月25日(土) 午後3時45分 葛城亜紀

「あかんっ、ミサミサっ、ミサミサはワシのなんやっ」

突然、権田が美紗に飛びついた。

「あひゃんっ」

「ちょっ」

あと一歩というところで権田が美紗を後ろから抱き上げたため、挿入する寸前で焦らしていたオマンコが宙に浮いてしまった。

「アンタッ、何するのよっ」

美紗を奪われまいと私が立ち上がろうとしたその時。

「あああっ」

ひときわ高い声が響いた。

「「ぁ…」」

権田と私の声が重なる。

私が立ち上がろうと中腰になった拍子にバイブが一気にオマンコの奥まで入ったのだ。

「ックゥゥっっっ」

美紗の体がガクンガクンと揺れて愛液が割れ目の端から吹き出す。

(まずいっ)

「美紗っ、答えてっ、私の方が好きよねっ?」

だけど、美紗の目は焦点を結んでいない。

「ぁ…ぁ…」

「美紗っ」

「あかんっ、ミサミサっ、くそっ、そっちばっかり突っ込んでっ。そんなんズルいわっ」

せやっ、となにかを思いついた権田が美紗の膝に手を入れて立ち上がる。子供をおしっこさせるような姿勢で美紗が浮き上がった。

(抜けちゃうっ)

こうなると私も権田に合わせて立ちあがらざるをえない。

「ミサミサっ、ワシの方が好きやんなっ」

権田が美紗の耳元で叫ぶと同時になぜか美紗の体が大きく痙攣した。

「あああっ、イっ、くぅぅぅっっ」

(権田っ、何をしたのっ?)

しかし、その答えはすぐに美紗の口から飛び出した。

「おしりきちゅいぃぃっ」

「なっ」

そう、権田が後ろから美紗のお尻に挿入したのだ。

「ミサミサっ、ほらっ、言うてみっ、タッちゃんが好きやろっ?」

美紗を揺らして権田が質問する。

「あんんんっ、タッちゃんんんっっっ」

「だめっ、美紗っ、私でしょっ?」

私も負けじと正面から美紗のオマンコを長いバイブで突き上げた。

「んあああっ、あきぃぃぃぃっ」

美紗を前後に挟んで私と権田が力一杯腰を振る。

「あっ、んっ、らめっ、きちゅいぃぃっっ、あっ、こわれるっ、こわれちゃうぅっ、イクよぉぉぉっ」

何度も愛液が吹き出していることからも今の美紗はイキっ放しなのだろう。

(絶対亜紀の方がいいって言わせるからっ)

ところが、私がさらに力強く美紗を攻めようとした時のことだった。こんな状況の中、冷静な声が後ろから聞こえた。

「そろそろ私も参加させていただこうかな?」

さらに、声とともに背中にゴツゴツした筋肉が触れる。

すぐに健さんだと気づいたものの、今逃げたら美紗は権田に奪われる。

「ちょっと…やめてよっ」

顔だけ振り向いて文句を言ったけど、健さんはニヤニヤとした顔を変えることもない。

「何を言ってるんだ?私のおかげで美紗と一つになれたんだろう?ん?」

それはそうかもしれないけど、今は美紗を権田と奪い合っている真っ最中なのだ。

「待って…あっ、そっちは…」

お尻に固いものが当たった。

私の股間にはベルトでバイブが固定されているけど、下着をつけていないから後ろからは完全に無防備だ。

「あっ、ちょっ」

まさか、ここまで計算していたってこと?そう考えたところで、グッと私の入り口が開かれた。

(くぅっ、あと一歩だったのっ、にぃっ…)

「んっ、やっ」

健さんのチンコは亀頭が大きく、傘のように広がっている。掻き分けるという言葉通り、膣壁が抉られた。

「そんなっ、くっ、うぅぅっ」

「ふむ。相当興奮していたようだな。いい感じに蕩けているぞ」

ただで自分の願いが叶うと思ったか?耳元でそう囁いて、健さんはいきなり奥まで突っ込んだ。

「あぐっ、んっんんっ」

「ふふ、美紗も良いが、亜紀のマンコも具合が良いな。そして…」

私が美紗の腰を突き上げた後、戻るのに合わせて健さんが腰を突き上げる。

「んあああっっ」

パンっという激しい音とともに快感が突き抜けた。膝がガクガクと震えて、美紗の腰を突き上げるどころではなくなってしまった。

「これで美紗とお揃いというわけだ」

腰砕けになった私の体は健さんに支えられて辛うじて立ち続けていた。

「健さんっ、おおきにっ、ミサミサっ、どや?どや?」

わざと荒っぽく権田が動くと、その振動で私の膣内に詰まった肉棒が膣内で擦れた。

「あんっ、ちょっとぉっ、そんなっ」

私は震える手を美紗の背中にまわす。

「こわれるぅぅっ、こわれちゃうんぁぁぁっ」

美紗も足を私の腰にきつく巻きつけた。

「んくあっ、あっ、あああっ」

(ダメっ、耐えられ…)

男二人に挟まれた私達は結局男達には勝てなかった。

「もっ、らめぇぇぇぇっっ」

「あっ、いっ、イクっ、イクっ、イクイクイクっ」

二人同時に絶頂を迎え、美紗の足から力が抜けると、私はヘナヘナと座りこんだ。

◇◇◇
10周目 9月25日(土) 午後4時15分 葛城亜紀

ぼんやりとした視界に見慣れたものが映し出された。

「分かるな?」

「はぃ…」

私は差し出されたものに唇を寄せた。

「吸出すんだ」

唇をすぼめてきつく吸う。

「いいぞ。すぐに飲み込むな。じっくり味わうんだぞ」

頷くと、熱い粘液が口の中一杯に広がった。