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2014/07/01

最後の7日間 9月20日(月) 午後2時

最後の7日間の始まり(⑱禁描写無し) 9月20日(月) 午後2時


アタシが目を覚ますと白い天井が見えた。

ここは保健室だ。

カーテンを開くと隣のベッドにアタシの体が寝ている。

自分の体が目を覚まさないまま30分ほど経ち、アタシはいつの間にかうつらうつらしていた。

心地よい昼寝を邪魔したのは甲高い大きな声。

「うわああっ、えええっっ」

隣のベッドから大きな声が聞こえる。

起きて、隣のベッドのカーテンを開けると案の定、アタシの体が驚いた顔をして体をまさぐっていた。

「ああっ?俺っ、お前っ?えっ?俺?」

(慌てすぎ…)

「ねえ、落ち着いてよ」

とりあえず、アタシは自分の体が落ち着くのをしばらく待つことになった。

「アタシは高樹美紗よ。あなたはクラスの…」

「ああ、…島津正信だ」

島津は名乗った後、キョロキョロと周りを見る。

「高樹って…?」

アタシの体になった島津が壁に掛けられた鏡を見つけて飛びつくように駆け寄った。

何度も鏡を見つめたあとしゃがみ込む。

「あああ…本当だ…」

(毎度のことだけど、絶望感がハンパないわね、こんなに美少女になれたのに何が不満なのかしら?)

さて、静かになったところでアタシはここが保健室であることを伝える。

「そうか、階段を昇ってたら急に目眩がして…。しかし、どうなってんだ?これは?」

「どうやら、アタシとアンタは入れ替わっちゃったみたいねぇ」

「えっ?ああ…そうなるのか…。って、そんな馬鹿なっ?」

「でも状況を見たらそうとしか言えないでしょ」

「おいおい、お前、なんでそんなに落ち着いてんだよ?一体俺たちどうすりゃいいんだ?」

「どうするもこうするも、正直にみんなに言ったら馬鹿だと思われるわよ」

「いや…だが…うーん…」

男の言葉遣いで話す可愛い声と低い声で話す女口調のやり取りは奇妙だった。

その時『ガラッ』と保健室のドアが開き、保険医が帰ってきてお互いに黙る。

隣のベッドで保険医とアタシの体になった島津が話をしているのをぼんやりと聞きながらアタシは決意を新たにした。

(今回で決める。大丈夫、これまでの経験から何が起こっても対処できるはず)

しばらくして保険医が美紗のところにやって来た。

「じゃあ、あなた方は病院に行って。高樹さんは体調が悪そうだから島津君お願いね。こっちで早退の手続きをしておくわ」

色んなショックで島津は本当に調子が悪そうに見える。

病院で簡単な検査をした後、二人でアタシの家に向かった。

「お邪魔します。」

島津が律儀に挨拶をする。

もし家に人がいれば、おかしな光景だと思うだろうな、と想像するとアタシは笑ってしまう。だって見知らぬ男が我が物顔で入ってきて、自分の娘が挨拶してるんだから。

「ふふっ」

アタシが笑っているのを島津が不思議そうに見つめる。

部屋に島津を案内しておいて、コーヒーを持って上がる。

扉を開くと島津が浮かない顔で床の絨毯の上で正座をしていた。

「さあ、これからの事を考えましょう」

アタシが宣言すると、

「なんでお前はそんなに落ちついていられるんだ?」

と不審そうな顔で島津が尋ねる。

(これが何回目だと思ってるのよ。さすがにもう驚きもしないわよ)

「だって、起こってしまった事をうじうじ悩んでもしょうがないでしょっ」

その一言に島津は考え込むように黙った。




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