管理人ほう

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1周目 9月20日(月) 午後7時半 高樹美紗


アタシは島津家で夕御飯を食べている。

(家族でご飯なんて小学生の時以来かぁ)

「おばあちゃん、醤油とって」

「ところで、政信、部活はどうなんだ?」

会話が行き交う。

家族みんなで食べる食卓に涙が出そうになる。

(ひとりで食べるのとは全然違う…)

神様には感謝してもしきれない。

島津には悪いけど何としてもアタシはこの生活を守る、と決意した。

細かく生活サイクルまで話し合っておいたおかげで変に思われることもなく風呂にも入れたし(体が大きいだけあってアレも大きかった)、学校の予習もしてみた。予習なんて初めてしたけど、なんだか楽しい。

それに…明日からもう一つ楽しみなことができた。

きっと、まだ島津はアタシのベッドで寝ているだろう。


◇◇◇◇◇◇


3時間前 1周目 9月20日(月) 午後4時30分 高樹美紗



「そろそろ行こうかな」

「えっ?まだいいだろ?」

アタシが立ち上がろうとした時に島津がカッターを掴んだ。

不安でたまらないのだろう、縋り付くような目が俺の目を見つめる。

(あれ?あたし、こんなに可愛かったっけ?)

濡れた黒い瞳に縫い付けられるように体が動かなくなる。

自画自賛するようで気持ち悪いけど、これなら確かに亜紀からも「もうちょっと愛想よくすればお人形さんみたいで可愛いのに」と言われるのが分かる。

「もうちょっとだけ…お願い」

白い肌に強調された赤い唇が囁くように言葉を紡いだ。

アタシは吸い寄せられるように島津の髪を触る。サラサラの肩まで伸びた髪を手で弄っていると、肌も触りたくなる。指は髪から耳たぶへ、そして頬を両手で挟んだ。

「ん?」

島津が不思議そうに小首をかしげてくすぐったそうにする。

(ああ、可愛い。我慢できない)

アタシは何も言わず、安心しきっている島津の唇を奪った。

「んっ、んちゅっ、ぷはっ、なっ、何をっんんんっ」

まだ状況が掴めず目を白黒させている島津の口の中にそのまま舌を入れる。

「んんんっ、だっ、んっ、ちょっ」

ようやく状況を理解した島津が慌ててアタシの胸を押す。

「ふあっ、はぁはぁ、いっ、いきなり、何するん…んんんんっ?」

島津が話そうとするのを無視してもう一度押さえつけて、舌をねじ込む。

「やっ、やめろっ、んんんっちゅっ」

島津がしゃべろうとして出てきた舌に吸いつく。島津の唾液が甘い。

(もっと…キスしたい)

「んっはっんちゅ…んんっ、ちゅ…」

島津の手がアタシの腕に伸びる。

だけど、島津が男でアタシが女ならいざ知らず、今のアタシの腕は筋肉がしっかり付いていて今の島津の指では片手で掴むこともできない。

島津が無駄な抵抗をしている間もさらに激しく舌を吸う。

「んんんっ、んふぅ…んちゅうっ…ん…」

徐々に島津の抵抗が弱まっていき、最後にはアタシにされるがままになっていた。

唇を離すと二人の唇の間を糸が引く。

「ん…ふぅ…」

島津は激しいキスの余韻で心ここにあらずといったところだ。

アタシは島津を抱きしめてベッドに連れて行く。

『ドサッ』

「んあ…?」

島津の目がアタシに焦点を合わせた。

島津の体をベッドに押し付けて再びキスをしようと顔を近づける。

「えあ?んはぁっ、んちゅうっ、やめろって…んあっ…ん…ねろっ」

考えたら自分の体だ。弱いところは知り尽くしている。

「うわっ、そこは…あっ」

耳に息を吹き込み、耳たぶをしゃぶる。

「やめろって、ああっ、何だこれっ」

散々耳を弄っていると、抵抗の声が小さくなる。

そこで島津の体を上から見下ろす。

閉じた瞳からは涙がこぼれて、荒い息をしている。

制服は乱れ、乱れた襟元からピンク色のブラが覗いて、スカートから白い太ももの内側が艶めかしく光っていた。


次話 1周目 9月20日(月) 午後4時30分 高樹美紗
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