68.学祭二日目⑥ 隆の嫉妬

【第七章 学祭は危険がいっぱい】表紙画像

68.学祭二日目⑥ 隆の嫉妬

背中を向けた遊。

どういうつもりなんだ?

不審に思う俺の前で、遊の手がスカートの裾をもってちょっとずつ持ち上げ始めた。

「おっ、おいっ」

思わず声を出すと「しっ、周りに気づかれちゃうでしょ。」と言われて周りを見渡す。

運よく、誰も気にしていないようだ。

遊の耳元で声を落として

「こんなとこだぞっ」

と低い声で言う。

「こんなとこで、隆もおっきくしてるよね。」

遊にそう言われ俺は言葉に詰まる。

遊は再び俺の目がスカートに向いていることを確認して少しずつ持ち上げ始めた。

太ももの裏がゆっくりと俺の視界に入る。

白くて柔らかそうな肌。

遊の耳も赤くなっていて、吐息が聞こえた。

そしてパンティがちらりと見えたところで、ついに俺の我慢が限界に達した。

そろそろと手が遊の体に触れる。

柔らかいベストの生地に触れる。

「はぁぁっ、隆…僕の体…好きにして…」

遊の手が俺の手に重なり、胸に誘導される。

『むにゅ』そんな音がしそうな柔らかい感触。

「はぁ…んん」

遊の口から吐息が漏れてのけぞらせた頭を俺の胸に当てる。

足元では太ももを擦り合わせるようにもじもじと動いている。

「やっぱりこれは…、遊。おいっ…」

大きな声を出すわけにもいかないから小声で遊に囁くように言う。

「はぁ…はぁ…隆…立ったまま後ろからって…シャワー室を思い出すね…」

遊の声は興奮からかすれていた。

『シャー』

シャワーの音が耳に蘇る。

遊の首にへばりついた黒髪、白い肌を落ちる玉の滴、股間からねっとりと垂れた愛液。

抱きしめて後ろから無理やり入れた時の熱さ。

幾重にもなった襞が俺のチンコを奥に誘った。

それらの記憶が蘇って股間が激しく勃起した。

…ううっ、入れたい…いや…今はまずい…話題を変えないと…

ん…?

遊の髪の毛の隙間から首筋に赤い斑点が見えた。

「なあ、これなんだ?」

「やん?」

遊の首筋を触るとくすぐったいように体をくねらせた。

「赤い斑点が…」

「あかいはんてん?なんだろ?」

遊が「何のこと」っていう顔で振り返る。

そしてちょっと考えて

「……ああ、それは…和也につけられ………あっ」

遊がしまった、というように動揺している。

??…何を焦ってるんだ?……首筋の赤い斑点……和也がつける……ん?…まっ、まさかっ!

鈍い俺もしばらく考えてようやく何か分かった。

分かった途端に俺の頭に血が上る。

「おい、遊、なんで和也が出てくるんだ?」

耳元で囁く。

「やぁ…和也…は…ぼくのこと…女の子だと思っててぇ…」

和也は遊を女だと思ってて…?そんなことより…

「…それで、やったのか?」

そういうと遊の顔が申し訳なさそうに歪んだ。

俺の中でむくむくと嫉妬にも似た怒りがこみ上げる。遊の体を和也に自由にされた事実が腹立たしい。

俺の手が遊の胸を強く揉む。

「んんっ」

さっきまでの余裕の表情から、俺の顔色をうかがうような表情に変わる。…和也にもそんな顔を見せたのか?

「胸も揉まれたのか?」

遊が息を荒くして頷く。

俺はブラウスのボタンをいくつか外すと手をブラウスの中に入れて、直接柔らかい胸を揉む。指に硬くなった乳首を感じてつねってやる。

「んんっ…たかしぃ…声がでちゃうよぉ」

慌てて人差し指を噛んで声を押さえる遊の姿が俺の嗜虐心に火をつける。

空いている手をスカートの中に入れて割れ目に指を持っていく…『ちゅく』。熱い愛液の中にぬるっと指が埋まる。

「凄い濡れてるぞ。和也にはここも触られたのか?」

遊の顔が真っ赤になって、しばらく迷った後頷いた。

俺の中で怒りがこみ上げる。

『ぴちゃっ、ぴちゃっ』

指を奥まで捩じ込みかき混ぜる。熱く濡れた膣肉の中を指が進むと、もっともっとと締め付ける。俺の指に愛液が絡みついてしたたる。

「んんっ…ふぅ…んっ…ふぅぅ…」

ツーっと遊の人差し指から唾が垂れた。

『ガタンッ、ガタンッ、ゴー』

トンネルに入ってガラスに二人の姿が映った。

胸元が不自然に動くブラウス。

スカートの端が持ち上がって、俺の手が横から入っているのが見えた。

人差し指を噛みしめて快感に耐える遊。

眼鏡で瞳の奥は見えないが、潤んだ目をしているはずだ。

恥ずかしがって耐えているように見えるが、遊の腰は俺の手の動きに合わせてもじもじと動く。

恥ずかしがりながらも快感に耐えられない姿に、俺の股間から出たカウパーがパンツを濡らすのを感じた。

「たかし…もっと…して」

俺も今すぐ遊の中に俺のチンコを突き刺したい…だけど降りる駅は近い。

『間もなく○○駅~○○駅~、お降りのお客様は…』

手を抜いて遊をこちらに向かせると、遊も興奮が限界まで高まっているみたいで、瞳が濡れて、顔は火照っている。

俺がなぜ止めたのか分かっていないようで、服を直すこともせず身体を押し付けてくると俺の目を見上げながら硬くなった股間を撫でまわす。

ほっておくとフェラチオでも始めそうな雰囲気だ。

「あ…」

電車がブレーキをかけ始めて遊もようやくどこにいるかを思い出したようだ。

電車が駅に着くと、扉が開くと同時に俺は遊の手を引いて歩く。

かなり早足だが、遊も急いでついてくる。

二人とも何も話さない。

だけどお互いが何を考えているかは、はっきりと分かった。

二人の間にあるのは荒い息づかいだけ。

家まで帰る余裕は俺たちには無かった。

駅の近くの公園に俺は入る。

遊も俺の意図に気づいたのか何も言わずついてくる。

ここは俺たちが昔から遊んでいた公園で、奥の方に行くと街灯もなく俺たちの目的にぴったりということは分かっていた。