真っ青な空に少し汗ばむくらいの陽気の気持ちのよい午後、僕は庭に出した椅子に座って目を閉じていた。
(「主殿、まずは聴覚を高められよ」)
(「うん」)
耳に意識を向けると、それまで聞こえなかった遠くの様々な音が感じ取れる。
(「馬がいる、それに木の軋む音…これは馬車かな…?」)
(「他には?もっと小さな音に集中するのじゃ」)
(「うーん…ん?…空気が揺れてる…?…うーん…羽音かな…でもゆっくりと動いてる…これは…蝶々かな?」)
(「素晴らしい!では今の感覚で今度は触覚を高めよ」)
村正の指示に従って肌を意識すると、突然空気の揺れがTシャツから出た肌を通して伝わってくる。
(「うむ、主殿、立ち上がってみよ」)
(「わかった」)
椅子から立ち上がると、僕が動いたことによって周囲の空気が揺れるのを感じた。
(「主殿の周りの空気の揺れに違いはあるかの?」)
(「うん…風の感じが違うような…左の方が弱い…そうか、ジェイクの家があるから風が遮られてるのか」)
(「そうじゃ、さらに集中せよ。他に何か感じぬか?」)
(「…なんでかな?右から来る風の強さにムラがある気がする」)
(「うむ、聴覚を同時に使ってみるのじゃ」)
(「うん」)
耳と肌、二つの感覚を強めると、情報が一気に増える。そして、同時に周囲の状況がハッキリとわかった。
先ほど肌で感じたのはやはり大きな揚羽蝶だ。揚羽蝶に風が当たって微妙に空気の流れに変化があったからムラができていたのだ。
(「すごいっ!目を開けてないのに何があるか分かるよ!」)
例えるなら、それまでモノクロだった世界が鮮やかに色づいたような、そんな感じだ。
(「そうじゃ。これが妾の力の使い方の一つぞえ」)
それからしばらく周囲を感じとる練習にいそしんでいると、様々な音の中に風に乗って遠くで鼻唄が聞こえた。
(「今日のところはここら辺までかの。あとは耐える鍛練ぞ」)
(「えっ?もう?」)
まだまだいけるよ、って言おうとしたけど、村正の方が僕よりも、僕の体をしっかりと把握していることを知ることとなった。
「うっ!」
それまで単に体に触れていただけの空気が、肌を愛撫し始める。むき出しの腕や首もとが羽箒でくすぐられるような感触となって、性感を呼び起こす。
(「んあっ♥️こんなすぐに!?」)
(「今日が初めての修行ぞ。そう簡単には慣れぬよ」)
それでもまだ村正の力を止めていなかったので、先ほどの鼻唄に加えて足音も聞こえてきた。
少し靴裏を地面に擦るような独特の足音。
もうそれが誰なのかはハッキリとわかった。
(「ふむ、数分後といったところぞ」)
「うくっ♥️」
父さんの服の方がゆったりとしてて良いんだけど、今日は朝から普段通りだったので、なにも考えず自分のTシャツを着ていた。
もちろん胸の膨らみは隠しようもなく、パツンパツンに布地を押し上げている。
(んんんっ♥️Tシャツに擦れて…)
胸の先がポチっと浮き上がって、身動きしようものなら痺れるような快感が体を貫くんだけど、動かなくてもジリジリと体が熱くなってしまう。
足音は家の小さな門をくぐって玄関へと向かう。
(もっ、もう無理!)
僕は村正の力を使うのをやめた。だけど、それで反動がおさまるわけではない。
(「ほれ。玄関にやつが来るぞえ、椅子を片付けるぞえ」)
「んっ♥️はぅぅっ♥️」
椅子を持ち上げようとして、膝から力が抜ける。
(「くっうぅんっ♥️動けないっ♥️」)
これは足の筋肉がつるときと似ている。違うのは少しでも動けば激痛が走るか、快感が走るかの違いだ。
(「かなり濃い使い方をしたからの。その分一気に反動が出ておるのじゃ」)
(「だ、だけど、こんなの…」)
その時、聴覚を上げていない僕の耳に足音が聞こえた。
「なんだ、こんなとこにいたのか!居留守でも使ってんのかと思ったぜ」
ディックの息が荒れているのは慌てて僕を探してまわったのだろうか。普段ならいい気味だと思うところだけど、今はそんなことを考える余裕もなかった。
「ディッ、クぅぅ♥️」
僕の姿を見てディックは舌舐めずりをする。
「ひひ、なんだ、待ちきれなかったんかよ」
ディックは僕から椅子を取り上げると、軽々と片手で持って、もう片方の腕を僕の肩にまわした。
「ぇっ?…んあっ♥️…ディックぅ♥️…そっちじゃない、からぁ♥️」
ディックが僕を連れて向かうのは家の中ではなく、裏庭。そこには井戸があって隣のジェイクの家とは垣根で隔たれている。
「ここは……んんっ♥️せっ、せめて家の中で…」
「うるせえな!ここでヤりたい気分なんだよ!」
背中を軽く押されて僕は井戸の縁に手をついた。
この井戸は父さんとの厳しい鍛練のあと、体を清めていた場所。そして初めてジェイクと出会ったのもここだった。
チラッとジェイクの家の方を見る。垣根の一部に少し隙間があって子供の頃、そこを通って僕らはお互いに行き来していた。その道を僕はぼんやりと見つめた。
「何見てんだよ?俺のチンコにこんな期待してジェイクの野郎を思い浮かべてんのか?」
Tシャツに浮いていた先端が摘ままれる。
「あうっ♥️そんなこと…んんっ♥️」
「ひひ、俺様の巨チンですぐにあんな奴のこと考えらんねえようにしてやんよ!」
ズボンが足元に落ちてお尻を風が撫でた。
「んっ♥️」
「欲しいのはこれだろお?」
しゃくりあげるような笑い声とともに、固いものが無防備なお尻に押しつけられる。
「くぅんっ♥️」
思わず漏れた吐息に後ろの鼻息が荒くなった。
ディックのチンコは見なくても頭に思い浮かべることができる。
こんなのが入るのかと不安になるほどにエラが大きく張った亀頭。
だけど、体は何度も経験した暴力的な快感を思い出して、その時のために準備を始めた。
「おうおう、アオイのマンコが早く入れてくれって言ってんのが分かるぜ!おらっ!入っちゃうぜえ?」
(あぁっ♥️入るぅ♥️入っちゃうぅ♥️)
ところが、押しつけられたチンコの先はヌルンと滑るばかりで入ってこない。
ディックが調子に乗るのは悔しいけど、僕はチンコがハマりそうになるたびに期待で体を震わせてしまうのだった。
そしてその繰り返しの中、不意に敏感な部分が押し潰されて、目映い火花に目が眩んだ。
「んっあっ♥️」
甘い音色が青空に響く。
「おいおい、そんなでけえ声だしてご近所さんにバレちまってもいいのか?」
「ぇっ…♥️あっ!まっ、待って…」
「待たねえよ…ほれっ!」
「あっんんんんんっ♥️♥️」
柔らかな溝に先っちょが埋めこまれた。急いで口を押さえたものの、こんなんじゃ堪えられない、と僕の本能が警告を発している。
「んくぅぅぅ♥️♥️やっ、やっぱりダメ!家の中でして!」
「そんなの無理に決まってんだろ?」
「えっ!ダメ!今はぁっ!」
(今入れられたらおかしくなるっ♥️声とかいっぱ出でちゃうよぉ♥️)
「入れるぜ!」
周囲に声が漏れるのも構わず懇願した僕に、とりつく島もないディック。腰を掴んでいる手に力がこもるのを感じて、僕にできることはせいぜい歯を食い縛ることくらいだった。
「んっくぅっ♥️」
入り口が広がる感覚。
(やっぱりすごいっっ♥️♥️)
食い縛った歯がガタガタと震えているのは期待の現れ。これから奥に向かって道が押し開かれるのだと思うと目眩にも似た感覚が僕を襲う。
「んっっ♥️♥️」
これまで味わったことがあるはずなのに、その快感は毎回初めてのように僕を狂わせるのだ。
「んっ♥️もぉ♥️じらさないでぇ♥️」
少しでも入ってきやすいように僕は背中を反らしてお尻を突き出した。だけど、ご主人様はまるで僕の体を躾けるかのようにジワジワと動く。
(あぁぁ♥️こんなゆっくりされたら…ディック様の形になっちゃうよぉぉ♥️♥️)
既に雁太チンコに僕の体は完全に降伏していた。無意識に蕩けた肉が逞しいご主人様に抱きついてキュンキュンと歓迎する。
「おおお…アオイのマンコが絡みついてきやがる」
「んんっ♥️うごいてぇ♥️うごいてください♥️ディック様ぁ♥️」
言われてもいないのに昨日教わったおねだりが口からこぼれる。
「ひひ…そうだなぁ…」
「あっ!」
せっかく入りかけていたご主人様の雁太チンコが抜かれてしまった。
「ディック様ぁ!」
ディックは持ってきていた椅子に腰かけた。
「アオイ、入れて欲しいなら自分で入れろよ」
僕の前ではこれ見よがしにディックが、日の光でヌラヌラと輝くチンコを擦っている。
ニヤニヤと笑うその表情は、挿入前でまだ正気が残った僕に、自分から入れるよう伝えていた。
(恥ずかしい…けど…こんなの見せつけられて我慢できないよぉ♥️)
血管が蔦のように巻きついたチンコをチラチラと見たあと、僕はほとんど迷うことなくご主人様の膝の上にのぼった。
向かい合って見つめ合ってそのまま手を下に伸ばす。
「はぁ♥️はぁ♥️はぁ♥️…すごい…♥️」
亀頭に指が触れてその存在感にブルッと震えた。
それでも、僕は止まらない。震える指で位置を合わせると、ゆっくりと腰を下ろしていった。
『くちゅっ!』
「んふぅっ♥️」
入り口に触れると同時に腰から力が抜けて一気に亀頭を咥えこむ。一度開通したトンネルは抵抗することなく大きなチンコを飲みこんでいった。
「んっ♥️ふぁぁぁっ♥️♥️はいっちゃうっ♥️はいってきちゃうっ♥️だめっ♥️だめぇっ♥️」
「自分から入れといて何を言ってんだ?ひひひ!」
「んあああっ♥️そんなのっ♥️ディックが入れろっていうからぁ♥️」
(あぁっ♥️おくにっ♥️おくまでくるぅっ♥️)
今日はまだ奥まで挿入されてはいない。トンネルの終点には今の快感とは比べ物にならない快感が待っている。
そして、刹那の後、僕の目の前は真っ白になった。
「んはぁぁぁぁっっ♥️♥️」
僕の体重でこれ以上ないほど奥までギチギチに詰まったチンコはさらにトンネルの先に進もうとする。
「もぉっむりだよぉ♥️オマンコこわれちゃうよぉ♥️」
「ひひ!なぁにが無理だぁ?お前が欲しがってんだろ?そらっ!今も腰が動いてんぜ!」
そう、僕の腰はまるでそこだけで意思があるかのように滑らかに動いていた。
『ぐちゅっ!ぐちゅっ!』
「おくっ♥️おくっしゅごいぃ♥️」
腰を回すようにして一番膣奥を擦る。
「あはっ♥️しゅごっ♥️膣奥がつぶれちゃうぅぅ♥️」
目の前を火花が散る。快感に声を我慢することなんてできない。
「おいっ!声を落とせよ!」
ディックが僕の口に手を当てた。
「んあっ♥️」
ごつごつした指、僕は舌を出して手のひらを舐める。
「うおっ!」
予想外だったのか驚いたような声がした。
「んふぅっ♥️んっちゅっ♥️ちゅっ♥️」
大きな手を掴んで僕は指を口に含む。節くれだった指は少ししょっぱい味がする。
「なっ!くっ!」
歯を立てないように指に舌を絡めて僕とディックは見つめあった。
「んふっ♥️ふはぁ♥️」
それから、さらに強い快感を求めて僕は腰を上げようとした。だけど、力が足りず、少し上げただけですぐに腰を落としてしまう。
「あっくぅ♥️もっと♥️もっとほしいのにぃ♥️」
今度はディック肩に手を置いて腰を上げようとするけど、少し抜けたところでやっぱり腰が沈む。
「んあああっ♥️♥️」
もどかしい。僕は思い切り体を伸ばした。ディックと顔の高さが同じになる。僕らは見つめあったままどちらからというわけでもなく舌を絡めた。
「ンチュゥ♥️♥️」
強く舌が吸われて、体の力が抜ける。
「んふぅっ♥️ふぁぁっ♥️」
勢いよく奥にぶつかって、絡めていた舌が解けた。
「これっ♥️しゅごいっ♥️べろちゅーしゅごいぃ♥️♥️」
「くっそ!エロ女が!」
フワッと体が浮く。続いて背中を柔らかい芝生がくすぐる。挿入されたままの僕はいつの間にか地面に寝かされていた。
「もう手加減してやらねえぞ!」
ブボッと膣内の空気が押し出される。それから亀頭がギリギリまで抜かれて再び勢いよく入ってきた。
「あっ♥️んっ♥️ちゅっ♥️ねろっ♥️んっ♥️んっ♥️んっ♥️」
唇をくっけたままディックが腰を振る。
「んっ♥️ちゅぱっ♥️んちゅっ♥️」
僕の声はディックの喉に吸い込まれて、代わりに唾が送り込まれる。
「んんーっ♥️んっんんんんっ♥️」
(んあっ♥️イクっ♥️イッちゃうぅぅ♥️)
背中を仰け反らせて僕は絶頂に達した。だけど、絶頂を告げようにもその口はディックの分厚い唇に塞がれていた。
『ズチュッズチュッ』
さらにディックは僕の顔を両手で掴んで逃げられないようにした上で腰を振り続ける。
(らめっ♥️これいじょうはぁ♥️)
一度めの絶頂で体が敏感になってしまって、一突きごとに小さな絶頂に押し上げられた。
(イッてるっ♥️くせになるぅ♥️)
しがみついていた手でディックの背中を叩く。だけど、全く効果はなく、僕は再びやってきた高みに耐えきれず爪を立てた。
「んんんんんっ♥️んん~っ♥️~~~♥️♥️」
爪を立てた瞬間僕の体の中でディックが膨らむ。
「んぐっ!うっ、おっ、てめっ!イッちまう!!へっ、むぐぐぐぐ!!」
ディックが一度離した唇を今度は僕が奪った。
と、同時に体の奥の部屋に向かって熱い粘液が注ぎ込まれる。
「んんん~~~~♥️♥️♥️」
お互いに体を抱き締め合って僕らは深い絶頂に達したのだった。
更新お疲れ様です。
アオイちゃん発情するとちょろかわいいですね。
爪をたてちゃうのgoodです。
感想ありがとうございます!
チョロいTSヒロインが自分大好きなんです(笑)可愛く見えて良かったです!
本編でやるとさすがにアレなんでifではチョロさを全面に出していきたい(笑)
もうちょっと書いたらこのif話も終わりで、そろそろ本編の修正と更新に入れたらなあ…と思ってます。(もう一つif入れるかも、ですが…)
月二くらいは更新できるよう頑張りますのでたまにチェックお願いしますm(_ _)m