88.僕と隆の異変⑤ フェロモン
~隆視点~
意識が戻った時、目の前には窓ガラスにもたれかかって荒い息を吐く遊の姿があった。
…何があったんだ…うん?…
股間の熱さに視線を下げると、遊の膣に突き刺さった…これは俺のチンコ…なのか?
「うわっ、なんだこのでかさ!?」
太さや長さが今朝までと全然違う。
遊の膣が痛いくらいそれを締め付けている。
ビクンッ、ビクンッと痙攣する遊の姿を見て慌てて引き抜く。
状況がよくわからず、何が起こったのか聞きたいところだったが、遊の姿は何か聞くどころではないし、まずは服を整える。
『間もなく○○駅~、○○駅~』
その時アナウンスが流れる。
いつの間にか学園の最寄り駅まで来ていたのか…。
俺はぐったりした遊を抱えるようにしてホームに降りた。
俺たちの乗っていた車両は誰も他にいなかったみたいだったし、駅もまばらに人がいる程度だったので、女の子を抱えて降りる俺の姿は多分見られていないはずだ。
駅のベンチに遊を座らせて俺も隣に座ると、しばらくして遊の目が焦点を結んだ。
「あ…たかしだぁ…」
俺にもたれかかっていた頭を上げてこちらを向く遊の目はまだ夢の中なのか、先ほどまでの余韻からなのか濡れて光っている。
「おう、遊のおかげかな。治ったよ。ありがとな。」
そう言うと遊がにっこりとほほ笑んだ。
「よかったぁ。もとにもどったんだぁ。」
俺が慌ててボタンを止めたせいで遊の胸元が大きく開いて、谷間が見える。
「おい、ボタンしろよ。」
そう言うと遊が素直に第二ボタンを止める。
すると、今度は胸が窮屈なのか体のラインがはっきりとわかる。
ブラジャーの模様がブラウスの薄い生地越しに見えた。
「ん…ちょっとおっぱいおっきくなっちゃったかも」
そう言って自分で胸を揉むように大きさを確かめる。
『ゴクリ』
思わずその姿から目が離せなくなる。
「んん、どうかなぁ?」
「おい…」
「えっ?」
「いや…いくぞ」
そう言うと遊の手をとって改札を出た。
「なあ、ちょっとくっつきすぎじゃないか?」
俺が言うのも無理はないと思う。
遊が、俺の腕を抱き締めるように掴んで離さないからだ。
腕が胸の柔らかい感触に包まれている。
「え…だめ…?」
こんな風に言われて涙目で見つめられると腕を振りほどくこともできずそのまま歩き続ける。
「ねぇ…たかし、痛いとことか、苦しいとことかない?」
「い、いや」
実はある。
股間がまた疼きだしたのだ。
これは遊の体から漂う甘い匂いのせいだ。
電車を降りてからの遊は明らかに変わった。
今までの男だった遊の硬さが無くなって柔らかくなったのが外見にも表れているような感じだ。
これまで以上に道行く男の視線を集めている。
そしてその甘い匂いと柔らかい体をくっつけられて俺の股間は既にはっきりと勃っていた。
さりげなく空いている手をポケットに入れる振りをして押さえているけど、いい加減ばれるんじゃないかと心配になる。
こちらをずっと見つめている不安そうな遊の目から逃げるように目をそらす。
盛り上がった胸のせいで、押し上げられたブラウスのボタンの隙間からブラジャーが見えた。
上から覗くのとはまた違ったエロさで俺の股間にますます血が向かう。
俺の歩くスピードが落ちたせいか、遊の目が曇る。
「たかし、つらいの?ちょっと休んだ方がいい?」
「いや…もうすぐ学校だし、とりあえず行こう。」
そう言って歩いていると学校に着いた。運動場にも人はいないし、まだ授業中のようだ。
時計を見るともうすぐ最後の授業が終わる頃だ。危なかった、もう少し遅かったら部活動をする生徒たちに見られるところだった。
それでも表の門から入るとさすがに目立つから裏門から入ってすぐのところにある学生会館にすっと入った。
コメントを残す