6周目 9月22日(水) 午前11時30分 高樹美紗

6周目 9月22日(水) 午前11時30分 高樹美紗

(ちょっと…一体どうなってるって言うのよ)

アタシは荒れていた。

(痴漢を退治したら今度はアホな大学生にやられて、痴漢を放置したら今度はやっぱり痴漢にやられて…もう6周目なのよっ、しかも今朝から電話にも出ない、メールも返してこない…)

「島津…島津君?」

先生が俺の顔を見ている。

「ああ?」

思わず喧嘩腰になりそうになって、相手が先生で今が授業中だったことを思い出した。

「あっ、すっ、すみませんっ」

ひきつった顔の先生に答える。

「おっ、おうっ、ぼーっとしてるが大丈夫か?」

◆◆◆◆

6周目 9月22日(水) 午後18時30分 島津政信

起きるなり犯された俺は、再び失神するまで犯されて、目が覚めると部屋は薄暗くなっていた。

琢磨がテレビを見ながらタバコを吸っている。

「おっ、起きたか。凄かったな。風呂にでも入って来いよ。」

俺はベッドから降りようとすると、裸だった。

「やっ…」

琢磨がニヤニヤして見る視線から逃れるように胸と股間を隠してバスルームに飛び込んだ。

◇◇◇◇

6周目 9月23日(木) 午前9時30分 島津政信

今日は朝から琢磨に起こされた。

「おいおい、えらく寝坊だなあ」

(明け方まで寝させてくれなかったのは誰だよ?)

昨日も夕方起きた俺はバスルームで犯され、ベッドで犯され、ベランダで犯され、結局眠ったのはカーテンの向こうが明るくなり始めた頃だった。

「さあ、服を着ろよ。準備しといてやったぜ」

琢磨はご丁寧に服まで準備していた。

ノースリーブの白いシャツに花柄の薄いロングスカート、クリーム色のカーディガンという格好でお嬢様みたいな姿だ。

(……露出度の高い服よりは良いけど…琢磨ってこんな奴だったのか…)

下着は逆にエロい。グリーンのセットでブラジャーは胸が半分以上露出するし、パンティはTバックだった。

「着替えたら行くぞっ」

そう言って急かされるように俺たちは家を出た。琢磨は人目を憚らず俺の腰に手を回してくるが、もはややりたいようにさせて、隙を見て逃げるしかないと思った俺はそのままにさせてやることにした。

「ねぇ、今日はどこに行くの?」

「映画でも見るか。…おっとその前にちょっと早いが昼飯でも食おうぜ。」

琢磨は俺を連れて道沿いのファミレスに入った。

窓に面した席に向かい合って座り、ウェイトレスに注文をする。時間が早いせいで客は少なく、店員も少ないようだ。

しばらくは特に何もないまま適当な話をしていたが、食べ終わってコーヒーを飲んでいると、琢磨からスカートを持ち上げるように指示される。

「いっ、いやだっ」

「ふーん、そうか、嫌なのか?」

琢磨が携帯を取り出し、操作する。

「どんなエッチしようか?」

琢磨の声が携帯から流れる。

「なんでも…んあっ…たくまが…したいこと…はんっ…なんでも…いいよ」

(げっ、録音してたのか…)

「ちなみに動画もあるぞ。見るか?」

「分かった、分かったから…」

そう言いながら窓の外を見る。ガラス窓の外には背の低い木々が植えられていて歩いている人からはテーブルくらいまでしか見えないと思うし、店員もほとんどこちらには来ない。

俺は意を決してスカートを上げていく。ふくらはぎまで隠れていた長いスカートが徐々に上がって、太ももまで晒される。

窓越しに学生風の男女やサラリーマン、子供連れの主婦が歩く。

意識しちゃダメだと思うほど顔は赤くなってお尻に食い込んだパンティが湿る。

「窓から見えてるかもしれないなあ。クククッ、ほら、あのビルからだとお前の姿がはっきり見えるぞ。」

通りの向こう側のビルの2階を指差して琢磨が俺の羞恥心を煽るように言う。

「なあ、パンツが見えるように持ち上げてくれよ。」

「やっ、やだっ。そんな…見られちゃう。」

「大丈夫だから。さあ、早くやれよ。」

俺は琢磨に逆らえずそのままスカートを持ち上げる。それをじっとりと見る琢磨の顔を見ることも出来ず、顔を背けた。

「おっ、パンツに染みが出来てるぜ。興奮してんのか?」

「やだぁ、そんなことないよぉ。」

「じゃあ自分で触って見てみろよ。」

そう言われて触ってみると言われた通り染みが出来ていた。

「やっ…ねぇ、もう降ろしていい?」

「ダメだ。」

「お願いっ、美紗恥ずかしいの。」

上目遣いで自分の事を美紗と言うと琢磨は機嫌が良くなっておねだりを聞いてもらえる事に俺は気づいていた。

「しょうがねぇな。そのかわりこいつを着けろよ。」

そう言って琢磨が取り出したのはローター。だけどローターから出たコードが箱に繋がっている。

「ここで着けなきゃダメ?」

再び上目遣いでお願いしてみたけど却下された。

「おい、あんまりもたもたしてっと店員が来るぜ。」

そう言われて慌ててパンティの中にローターを入れて箱をスカートの腰の内側に引っ掛けた。

「ちゃんと当たってるか?」

そう聞かれるが何の事か分からず見返した瞬間、ローターが震えた。

「ああっ!」

ちょうどクリトリスに振動がきてびっくりした俺の口から大きな声が出てしまった。

すぐに振動は止まって、琢磨がニヤニヤ笑っている。

「お客様、何かありましたか?」

店員が慌てた様子で走ってきたが、俺は下を向いて恥ずかしさに真っ赤になる。

俯いた俺の前で琢磨が虫がいたとか適当な理由をつけて店員を追い払おうとする。

「お客様…大丈夫ですか?」

俺の顔を心配そうに見つめる店員のせいでさらに恥ずかしさが増す。

「大丈夫だって言ってんじゃねーか」

琢磨がドスの効いた声を出してようやく店員が去っていった。

ファミレスから出ると俺は黙って怒りを表明していたが、相変わらず琢磨は俺に密着して歩く。

「なあ、機嫌直そうぜ。何でも好きなもん買ってやるからさ。」

「あんな店の中で、人前で恥ずかしい事しないでよっ。」

俺がついに怒鳴ってしまった瞬間、周りの目に気がついて急いで先に歩いた。

琢磨はのんびり後ろを歩いているけど無視して急ぐ、とその時、俺のパンティの中でローターが震えた。

「んっ…」

立ち止まって耐える。腰が折れてしゃがみそうになったところで琢磨に抱き起こされた。

「大丈夫か?」

周りの人にアピールするように心配するそぶりを見せるが、それは俺にとっても助かる。ほっとかれて見ず知らずの人に話かけられるのは恥ずかしい。

「だめっ、止めてよ。」

小声で言うが止める気はないみたいで、優しく肩やら腕やらを触る。そのたびにピクッと体が震えた。

立ち止まっているわけにもいかず必死に堪えて連れて行かれたのは映画館だった。