2周目 9月24日(金) 午前11時30分 島津政信
『ガタン、ゴトン…』
「ん…くっ」
俺は唇を噛み締めていた。
『ヴヴヴヴヴ』
電車の走る音に紛れて周囲には聞こえない程度の音だが、俺は体を通して振動を感じる。
「ん…」
涙に滲んだ窓の外の景色は田園へと移り変わっていた。
◇◇◇
9月24日(金) 午前11時00分 痴漢
駅に隣接した商業ビルを出た私達は駅のロッカーに学園の制服や鞄を入れて、再び駅に戻った。
(制服も良かったが、これはこれで。フフフ)
美紗の着ているTシャツは生地が薄い。中に着たタンクトップの胸が押し上げられているのが透けて見える。
それに加え、脇腹にかけて大きく開いているため、白く綺麗な腋もチラチラと見えて目を楽しませてくれていた。
実際すれ違うサラリーマンの視線が美紗を上から下まで舐めるように動き、私と目が合うと気まずそうに目を反らす。
「この格好なら健さんもばっちり喜ぶわ。ねえ、あなた、視線を感じる事が多いでしょう?健さんに限らず男はあなたをイヤらしい目で見るでしょうね、ウフフ」
真樹が帰り際に美紗に囁いていた事を思い出した。
(真樹もなかなか分かっているな)
私はこれまでの痴漢で美紗に人に見られて感じるマゾっ気があるのを感じ取っていた。
(少し煽ってやるか)
「美紗、気づいているか?すれ違う男が皆お前を見ているぞ」
「なっ、そんなっこと…」
キョロキョロと周りを見回した後、俯いた美紗の耳が赤く染まった。
試着室には高性能なカメラが隠されていて私は真樹と美紗の会話も一部始終知っていた。
「美紗、そう言えば、その格好似合ってるな」
隣を歩く美紗がギョッとした顔で私を見た。
「なっ、何言ってるんだよ」
「ん?思ったことを言っただけだが?」
たまたま通路の横にガラス張りのショーウインドウがあったので、隣を歩く美紗を止めて自分の姿を見させた。
「ほら?美紗は自分ではそう思わないのか?」
試着室で美紗が自分の姿に見とれていたのは明らかだ。
「うう…」
美紗も自分の姿に何も言えないようだ。
(しかし、不思議な娘だな。この年頃なら自分の姿を一番気にする頃だろうに…褒められてこんな反応するのも珍しいな。それにずっと気にはなっていたが、話し方も変わっている)
「ちょっと腕を上げてごらん?」
美紗は意味が分からないようだが、私に言われた通り手を上げる。
「そら、腋がしっかり見える。それに、タンクトップ越しの胸が…」
私の言葉は途中だったが美紗が慌てて手を下ろした。
「ちょっ、恥ずかしいからっ」
顔が真っ赤になっていた。
「フフフ、さあ、もう少しだ。そのエスカレーターを上がったホームだ」
そう言って私が先にエスカレーターに乗った。もちろん後ろに美紗が続く。
「美紗、エスカレーターに乗るときは後ろに気をつけないと…パンティが見られるぞ」
振り返って私がそう言うと美紗がパッと手を後ろにまわす。
「あ~あ、下の奴に見られたかもしれんなあ」
美紗は俯いた顔を赤らめてそのままホームに着くまで黙っていた。
◇◇◇
『間もなく~◎◎行き~特急列車が参りま~す』
ホームに特急が入ってきた。
「さあ、乗ろうか」
痴漢がそう言って俺の肩を叩いた。
「んっ…」
「ん?どうした?」
(わざとらしい…)
恨めしい目で俺は痴漢を睨んだ。
それと言うのもさっきホームのトイレでパンティの中にセットさせられたローターがクリトリスを絶え間なく刺激しているからだ。
「早く乗るぞ」
痴漢は俺の腕を持って強引に電車に引きずっていった。
「はぅっ、んっ、ちょっと、ゆっくりぃ」
席に着くとすぐに扉が閉まって動き出した。
「美紗…周りが空いていて良かったな」
「?」
(…何を言ってるんだ?)
「そんな声、誰かに聞かれたらすぐに気づかれてしまうぞ?」
「え…あっ」
俯いて見渡してみる。確かに周りに人はいなくて良かった。
俺はほっと息をつく。
だけどそれはローターの振動を強くしても大丈夫、という事でもあった。
「ん…くぅっ」
『ヴヴー、ヴヴヴヴー…』
それまでよりも強い振動がクリトリスを刺激してに声が出そうになる。
(声が…マジで…)
快感に涙が滲むが、それが悔しさからなのかどうかも分からなくなってきた。
「そうだ。そろそろ車掌が来るんじゃないか?」
(ええっ?こんな状態で…)
『シューッ』
痴漢にローターを切るよう頼もうとした時、車両の扉が開く音がした。
(もう来たのかっ?)
『コツコツコツ』
足音が近づく。
『ヴヴヴ、ヴヴヴヴ』
(頼む。音に気がつかないでくれ)
足音が俺の隣で一度止まる。
(ま…まさか…)
『…コツコツコツ』
通路側に座らされていた俺は車掌が通りすぎるのをなんとか耐え切った。
車掌が隣の車両に移るまで息を止めて待った。
「はあぁ…んっ、はぅぅ、はっ、ぁぁぁ」
緊張が解けて、吐く息に甘い音が混ざる。
(だめだ…我慢しないと…)
「ふう。ちょっと疲れたな」
痴漢がリクライニングを少し倒して目を閉じた。
(ちょっと…ローターを…)
痴漢は目を閉じたまま本当に眠ったように寝息をたて始めた。
(そうだっ、今なら外しても…)
俺がスカートに手を入れようとしたその時。
「そうそう、外したりしたら、分かってるな?」
痴漢の暗に映像を世に出す、という脅しに手を戻さざるを得ない。
(ううぅぅ…)
◇◇◇
9月24日(金) 午前11時40分 痴漢
(ん…いかんいかん、本当に居眠りしてしまったか)
時計を見ると電車が走り出してから二十分程経っていた。
「ふぐっ、ううっ」
隣の席を見ると、頭を席に押し当てるようにして美紗が必死に声を抑えていた。
「トイレに行くか」
美紗の様子を無視して立ち上がろうとすると、何かが引っ掛かった。
(ん?)
私のスーツの裾を美紗の手が掴んでいる。
美紗はずっと快楽を堪えていたのだろう。何も言わず見上げるその目からは今にも溢れそうなほど、涙で一杯だった。
「美紗も行くか?」
そう言うと、真っ赤な顔で頷いた。
『ガチャ』
トイレに入るや否や、後ろ手に鍵を閉めようとする私の股間に美紗がしがみつく。
『ジーッカチャカチャ』
美紗はチャックを乱暴に開けるとベルトを外す。
「おいおい?」
ボロンと出たまだ柔らかい肉棒が、柔らかい口の粘膜に包まれた。
『チュパッ、チュパッ、ネロ…』
激しいフェラチオに肉棒は反応して、あっという間に美紗の口一杯に広がった。
『ジュボッ、ジュポッ、ジュポッジュポッ』
「うっ、美紗…、気持ちいいぞ」
美紗は私を逃がさない、とでも言うように私の腰に腕をまわして、顔だけを前後に揺らす。
『ギュポッ、ギュポッ、ジュポッ、ギュポッ』
(我慢させ過ぎたか?)
美紗が一心不乱に肉棒に奉仕する姿を見て私は射精感が高まってくるのを感じた。
「うっ」
危うく暴発しそうになって声を上げると、美紗がようやく口を離した。
「だめっ、はぁはぁ、はぁ、お願い…ここを…鎮めて…」
立ち上がるとスカートを自ら捲り上げて白く形のいい尻を私に向ける。
ローターのコードが割れ目から出ている。
振り返った美紗の顔は必死で、ここが電車内ということも忘れているようだった。
「いいだろう」
私も美紗の興奮にあてられたのか、コードを乱暴に引き抜くと、まるでセックスを覚えたての学生のように、愛撫も無しに肉棒を突き立てた。
(くっ、きついなっ)
「くっ、あはぁぁぁ」
よっぽど我慢していたのか、美紗の口から甘い音が漏れた。
背中が弓なりに反る。ギュッと肉棒が掴まれたような感覚。
「声を出すなよ」
一応声をかけて美紗の両手首を掴んで後ろに引いた。
「んあっ、んんっ、んっ、んっ、んんっ」
体をぶつけ合うと、服が乱れて白い肩と大きく開いた背中が丸見えになった。
まるでレイプしているような錯覚を覚えて更に興奮が高まる。
「んっ、んっ、んっ、んっ、んっ、」
「早く終わらせるぞ。旅館に着いたら嫌というほど啼かせてやる」
耳元で囁くとブルッと美紗が震えた。
「んっ、うんっ、んっ、んっ、んっ、んっ」
口をつぐんだまま、美紗が何度も頷いた。
(滅茶苦茶に射精してやろう)
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