弟がサンタにもらったのは姉(俺)!?②

「拓海、入るぞ」

俺が扉を開くと机に向かっていた拓海が振り返った。

「……お兄ちゃん?」

「よく分かったな」

子供らしい屈託のない顔で俺を見る。女なら可愛い、と思うのかもしれないが、あいにく俺は男だ。

(我慢だ…我慢しないと)

俺をこんな姿にした原因が目の前にいると思うとぶん殴ってやりたいが、必死でこらえる。

「うん、何となく分かるよ…まさか…ほんとにお姉ちゃんになったの?」

パアッと拓海の顔が明るくなって走り寄ってきて、立ち止まった。

「どうした?」

「えっと…お兄ちゃん…怒ってない…?」

(クソ怒ってるに決まってんだろっ)

だが、堪える。

「怒ってないぞ」

「本当?」

「ああ、本当だ。拓海のためにケーキを買ってきてやったから食えよ」

拓海に近づいて、勉強机にケーキを置くと拓海が俺に抱きついてきた。

「わあいっ、お姉ちゃん」

俺は拓海の背中に手をまわしつつ数時間の辛抱だと心に言い聞かせる。

拓海は俺の体に顔を押し付ける。そして「お母さん」と呟いた。

(そうか…そういや、こいつ母親を知らないんだったな)

拓海が生まれてすぐにお袋は死んじまったんだ。俺が今の拓海の歳くらいだったが、俺は親父に似てどちらかと言うと拓海の方がお袋に似ている。

ほんの少しだが、センチメンタルな気持ちになった俺は拓海に聞いた。

「なあ、拓海はなんでお姉ちゃんが欲しかったんだ?」

「えっと…優馬くんのお姉ちゃんも悟志くんのお姉ちゃんも優しいからお兄ちゃんもお姉ちゃんになったら優しくなってくれるかなって思って…」

それを聞いて頭がくらくらした。

(こいつ…バカか?んなわけねーだろ。やっぱ男に戻った暁には一回シメねえと)

だが、戻るためにはまずは満足させないといけない。

(満足させるって言ってもなあ、何をしたら良いんだ?)

ケーキを口に運ぶ拓海に聞いてみることにした。

「なあ、その…優馬くん?のお姉ちゃんは、どう優しいんだ?」

「えっと…一緒に遊んでくれる」

(小●生と遊ぶ?一体何をして遊んでんだ?)

だが、男に戻るためにはこれからこいつと遊んでやるしかない、そう考えると頭が痛くなる。

「分かった。じゃあ今からお兄ちゃ…いや、お姉ちゃんが遊んでやる。で、優馬くんのお姉ちゃんは何をして遊んでくれるんだ?」

拓海は少し恥ずかしそうにモジモジとし始めた。

「言ってみな。今日はお姉ちゃんがしてやるからな」

それでもなかなか言わない拓海を必死に宥め透かす。

(早くしねえと終わらねえんだよ)

「…おままごと」

小さい声でポツリと言った。

「はあ?」

(おままごとってあれか?お父さん役だのお母さん役だのしてやるガキの遊び…って…女の子の遊びだろ?)

「マジで言ってんのか?」

拓海は頷く。

(まあ…仕方ないか)

「分かった、で…お姉ちゃんは何役なんだ?」

「いつも優馬くんのお姉ちゃんはお母さんで僕は赤ちゃんなんだ」

(?…普通はお父さんじゃないのか?)

「ああ、分かった。いつもやるようにしよう」

そう言うと拓海が俺をベッドに座らせて仰向けに寝る。

(?)

「これでどうするんだ?」

まさか頭を撫でて眠らせる、とかじゃないよな?

「優馬くんのお姉ちゃんは『おっぱいの時間よ』って言って、僕におっぱいを飲ませてくれるんだ」

(はあ?おっぱいってのは牛乳って意味か?)

「おっぱいを飲ませるって哺乳瓶か何かでか?」

「違うよ」

拓海の目は明らかに俺の胸を見ている。

「待て待て待て、おかしいだろ?それはなんか変だぞ。お前、マジで言ってんのか?」

それを聞いた拓海が寂しそうな顔をした。

「やっぱりお兄ちゃんじゃ遊んででくれないんだ」

「いや、そうじゃない…そうじゃない、が…クソッ、分かった、分かったから。今はお姉ちゃんだからな。やってやるよ」

(何なんだ、優馬くんの姉ちゃんってのはっ)

パーカーのチャックを下ろして胸を片方出すと、拓海の上半身を起こして抱き上げ、顔に胸を近づける。

「ひっ」

拓海の口が乳首に吸い付いた瞬間、味わったことのない電流が体を襲った。

「お姉ちゃん、大丈夫?」

「あっ、ああ。大丈夫だ」

乳首からくる快感は男の時とは段違いだった。

拓海が吸うのに合わせて声が出る。

「ンッ、…んンッ」

(何だこれっ、ちょっ…うおっ)

これまでも女に乳首を攻められたことはあったが、それとは比較にならない。

さらに拓海は歯でコリコリと甘噛みする。

「あンッ」

思わず高い声が出てしまった。

「ちょっ、拓海っ、こんなことホントにしてんのか?」

(こいつ…上手すぎやしねーか?)

「んっと…優馬君のお姉ちゃんもなんだか涙目で苦しそうにしてるよ。でも、それが良いんだって」

拓海が乳首を口から出して答える。

「それで、お前、こんなことしてて楽しいか?」

すると拓海は少し恥ずかしそうに頷いた。

(母親がいないからか…?)

「お姉ちゃん、もう少し良い?」

拓海は俺の乳首に顔を寄せるとペロッと舐めた。

「んぁっ」

そして、空いた胸を手でつかむ。

「あっ、それはっ、お前っ…んんああっ」

小さな手が乳首を摘まんで引っ張った。

(くそっ、力が…抜ける…)

拓海の手の動きはまるで老練な男のそれだった。俺は気を抜けば喘いでしまいそうになるのをこらえて、拓海が満足するのを待つ。

「お姉ちゃん、おかしくなるの?」

拓海が俺の顔を見て、何かに気がついたようにそう言った。

「優馬君のお姉ちゃんも、おかしくなるんだって…それで、おかしくなりそうになったら、こうするんだよ」

拓海が片手で思い切り乳首をつねって、もう片方の乳首を先ほどまでより力を込めて噛んだ。

「んあああぁぁぁっ」

ビクンッと俺の体が反応した。

(…あああ…。優馬の姉ちゃん…拓海を仕込みやがったな)

女としての絶頂を幼い弟に味わわされるとは、俺はなんだかプライドが粉々に砕かれた気がした。

両手をベッドについて「はぁ、はぁ」と荒い息を繰り返す俺に拓海は少し心配そうに見る。

「お姉ちゃん、大丈夫?優馬君のお姉ちゃんがおかしくなる時は笑ってるんだけど…楽しくなかった?」

拓海は性については相当子供のようだ。もっとも、だから、優馬君の姉ちゃんにこんなことを教えられているのだろうが。

「だ…大丈夫…楽しかった、よ…それで、満足したか…?」

なんとかそう言った俺だが、拓海はまだ何か言いたいようだ。

「あのね…お姉ちゃん、僕の体ちょっとおかしいんだ…」