翌日、寝不足のまま道場で稽古をしていた私が汗を拭おうと手に取った手拭いの間から見知らぬ紙が落ちた。
(?)
誰かが私の手拭いの間に挟んだのだろうか。いぶかしみながら折り畳まれた紙を開く。
【八時に鎮守の森で待つ。一人で来い】
ただそれだけ、差出人の名前もない。
私は何度も読み返したあと、視線を文字から離すと周囲を見回した。
(誰もいない…)
今日は犬千代殿は師の代理として他道場主との会合に出ていた。師はそれほど熱心ではなかったが、近い内に他流試合や出稽古も行うようになるらしいのだが。
そんなことより今はこの手紙だ。
実はこのような手紙を私はこれまでに何度か貰っている。そして何度か指定された場所にも行った。
(だけど…これは男の字…)
そう、これまでに貰った手紙の差出人は女の子だったのだ。
(まさか男色の男から…?いや、しかし…)
ちょっと想像してしまい、身の毛がよだつ。
ところが、その時、ふともう一つ別の可能性が頭をよぎった。
(まさか…私の秘密に気づいた者がいるのか?)
だが、ここ数日のことを思い返してみるが、思い当たる節はない。
(杞憂か…だが、だとしたらどういうことだ…?)
なぜ気づかれたのか、そして、何が目的なのか。手紙を持ったまま首をかしげた。
鎮守の森とはこの城下町の北の外れにある昔からある森のこと。秋祭りの時くらいしか多くの人は足を運ばない。ましてや夜なら人目は皆無だろう。
(どうする…、父上に知らせるか…いや…)
父上は今床に臥せっている。では、重臣に相談するか…。
しかし、結局悩んだ挙げ句、私はまずは相手の出方を見ることにした。
重臣に相談したところで、相手が誰かも分からず、そもそも、私に懸想する男がいる可能性も消えたわけではない。相談すれば父上にも必ず伝わるだろうし、無駄な心労はかけたくない。
だけど、私が誰にもこの件を伝えなかった理由はそれだけではなかった。もしかすると、寝る前に私がしている事が露見するかもしれない。
心のどこかに毎夜、自ら慰めていることへの後ろめたさがあった。
こうして、普段通り居残り鍛練をしたあと、私は家に向かわず、鎮守の森に足を向けた。
◇◇◇
『ホオー、ホオー』
月明かりに青白く輝く森の小道を歩くと、人の気配を感じとった虫達が鳴くのを止め、梟の声だけが遠くに聞こえる。
(小道を抜けると少し開けてお堂があるはず)
記憶を辿りながら歩いていくと、記憶通り、迫ってきていた木々が無くなり、お堂がぼんやりと輝いて見えた。
『パキ』
小枝を踏む音がして私は振り返った。
「誰だっ?」
暗がりにぼんやりと人の輪郭が浮かぶ。やはり男のようだった。
「ちゃんと一人で来たようだな」
相手は暗い色の着流しを着ている。私よりも随分背が高い。
(これが手紙の主か)
だが、月の光が木に遮られて顔は確認出来なかった。
「あの手紙はどういうつもりだ?」
「…ああ、…恋文ではないから安心しろよ」
低いボソボソとした声。
(どこかで聞いた声だ。それに…恋文ではない?…ということは…まさか…?)
「では私を呼び出したのは何故かっ?答えろっ」
問いただす私の声が意識とは関係なく大きくなった。
「姿を見せろっ」
「ククク、落ち着けよ。…なあ、千手丸」
低い、ボソボソとした声。
(この声…やはり聞いた覚えがある…誰だ?)
それからその男はゆっくりと私の方に歩み寄る。
ひょろっと痩せた体型に手足が長い。
そして、ついに月明かりの中に姿を晒した。
「さっ、三郎?では、あの手紙は…?」
(まさか三郎とは…一番知られてはいけない相手に…)
「ああ、その通り。俺が書いたのさ」
(三郎一人か?)
頭の中に様々な可能性が浮かんだ。だが、三郎が私の秘密を掴んだのなら芦屋家の者がいるはず。
「ククク、心配せずとも俺だけだ」
私の視線の動きを見たのか、三郎は事も無げに言う。
「それに、知られたくはないだろう?まさか千手丸が女だなどとは」
私は自分の顔色が変わるのを感じた。
「くっ…それでどうするつもりだ?」
「さて、どうするかな。親父が知れば喜ぶだろうなあ」
ただでさえ、父上が臥せっているのに、嫡男が女だったと知れれば芦屋はきっとそれを理由に父上を追い落としにかかるだろう。
土御門家が将軍家の傍流であり、大切な役目を帯びた家とは言え、他の家臣の手前、何らかの処断は下されるに違いない。
「やっ、やめてくれ…」
「それがものを頼む態度か?」
私は脅迫をするような卑怯者相手に屈するという屈辱に歯を食いしばって耐えるしかなかった。
「やめて…下さい…」
ハハハハハハハハ、笑い声が夜の森に響いて、梟がバサバサと飛ぶ音がした。
「そうだな。言わないでいてもいいぞ。だが、ただで、とは言わないだろうな」
月が陰って再び表情は見えなくなったが、恐らくは嗤っているはずだ。
「金か?それとも…席次か?」
「ふう…そんなものに今や興味はない。確かに女に負け続けてきたと知った時には腹が立ったが…」
そう言いながら三郎が近づいてきた。180以上ある三郎の影が私に覆い被さる。
「あっ」
思わず声を出してしまったのはその瞳を見たからだった。
真っ赤に光るその目は人のそれではなかった。
「もっと面白いことを思いついた。こっちに来いっ」
そして私はお堂の中に引きずり込まれた。
◇◇◇
「うぅ…見ないで…」
お堂に引きずり込まれた私は三郎の前で袴を脱ぐよう強制されていた。
「早くしろよ。毎晩やっていることだろう?」
カッと顔が赤く染まる。
「まさかっ、見て?」
「ああ。見させてもらったぜ。駄目だ駄目だと言いながら、可愛らしく気をヤっていたなあ?そら、早くしろよ」
今、三郎に逆らうことは出来ない。袴を結ぶ紐を解くと、パサッと落ちて私の下半身が直接空気に触れた。
「そら、隠してる暇なんぞないぜ。上も脱げよ。良いのか?親父に全部言っちまうぞ」
股間に向けられた粘ついた視線に、歯がカチカチと鳴る。
(千手丸、気を強く持つんだ。私は土御門家の嫡男。負けるわけにはいかない)
私は自分にそう言い聞かせて、普段からきつく着こんでいる上の着物を勢いよく脱いだ。
これで私の体を隠しているのは胸を押さえつけているサラシだけになった。
「ぬっ、脱いだぞっ!」
俯いていた顔をあげると三郎は私の胸を見ていた。
三郎は何も言わない。それがむしろ薄気味悪かった。
「早くしろ」
私はその言葉だけで何が言いたいのかを理解し、サラシを解いていく。
(あぁ…)
この十年以上誰にも見せたことのない体があろうことか、父上の政敵の息子に見られている。
それどころか、この道場に来てから尊敬に値するような行動を一度たりとも見せたことのない男の言いなりになるとは…。
「座れ」
三郎が短く命令をした。
正座しようとすると、足を前に出すよう言われる。
「足を開け」
「えっ…」
「聞こえなかったか?足を開け、と言ったんだ。いつもやっているようにここでやれよ!」
私は足を開いた。
「うぅ…」
体を痛めつけられるならどれ程楽だろう。こんなふうに心をいたぶられ、だが、断れば我が家に類が及ぶ。
震える体を叱咤して足をなんとか肩幅程度開いた。
「よし、いつもやっているように胸を揉んでみろ」
恥ずかしい、だけどやらないと。
胸に触れた指は緊張に冷たくなっていた。
「く…ぅ…」
胸を何度も揉む。だけど、気持ちよくなどなるはずもなかった。
「チッ!仕方ないな。今日だけはサービスしてやる。顔を上げろ!」
(許してくれるのか…?)
顔をあげた私に三郎が近づいてきて顎をつかむ。
「ぐ…ぃたい…」
閉じられなくした口に三郎の指が近づいたかと思うと何かが口に入ってきた。そして、それは抗う間もなく喉の奥に流れ込んだ。
「くっ、なっ、何を入れたっ!?」
顔を激しく振るとあっさりと三郎が離れる。そして何も言わず私を観察する。
「答えっ…ぇっ?」
起き上がろうとした体から力が抜ける。
「なっ、何だ…これはっ…ぐっ、うぅっ!」
視界が熱っぽくなって、目の前の男の姿が歪む。
「どうだ。特別サービスだ。最初から気持ちよくなれるぜ!」
耳の奥がグラグラして男の声が揺れる。
「さっきのように胸を揉んでみろ。返事はっ?」
「は、はい…きゃっ!」
揉むまでもなかった。触れただけで体が反応した。思わず出てしまった女のような声に私は顔が熱くなった。
それについて揶揄されるのではないか、そう思って三郎の方を窺うも、それは杞憂に過ぎなかった。だが、この程度の辱しめなどまだ序の口にすぎなかったのだ。
「おい、止めていいと誰が言った?」
「うぅ…!」
私が恐る恐る胸に手を置くとゾクゾクゾクっと体が震えた。
「ふぁっ♡」
(こっ、これ以上はいけない…)
「おいっ!」
動くことができずにいる私に三郎が苛立った声をかける。そして、その強い声に思わずキュッと力を込めてしまった。
「あっやぁぁぁっ♡♡」
その瞬間、口から驚くほど甘い声が漏れた。
「そらっ、もっとだ!」
私の手がまるで催眠術にでもかかったかのように三郎に言われるまま動き始める。
「ぁっああっ!はぁっ♡んんっ!だめっ!」
乱暴に胸を鷲掴みしてもむしろ快感が強まった。
「あっ、だめぇっ!ああっ♡」
「確か自慰している時もそんなことを言っていたな。何が駄目なんだ?」
「あんっ、…んっ、土御門のちゃくなんっ、んんっ…だからぁっ!」
三郎の口許が歪んだ。
「そうかっ!そうかぁっ!ハハハハハハハッ!」
嘲笑され、私は涙目で三郎を睨んだ。
「名門、土御門家の嫡男が男の前で足を開いて自らを慰めているなんてなっ!誰かに見せてやりたいぜっ!」
「うっ」
わざわざこと細かく説明されて、体が震える。
「なんだ?その目は。そうか、そろそろ下を触りたくなったのか?いいぜ?マンコを弄ることを許可してやる」
ついに来た。だが、屈辱と嫌悪の奥で甘い誘惑が隠れていた。
(胸だけでこれほど感じてしまうのだから…)
「コクン」
喉の鳴る音が思いの外大きく感じた。
(唾を飲み込んだのは緊張からだ。断じて期待しているわけでは…)
これは脅されて仕方なく、そう言い訳しつつ、恐る恐る股の間に手を伸ばす。
『ヌチュ』
柔らかい肉襞の感触からそこがビチョビチョに濡れていることを知る。指は操られるように穴へと向かう。
「ふぁっ♡くっうぅっ♡」
指がヌルヌルの肉穴に取り込まれる。どこまでも入っていく指先。
これまで自慰をしているときでも指をこんなに奥まで入れたことはなかった。
自分の指を柔らかい肉がきつく締めつけてくる。
「あっ、かはぁぁ♡♡」
ビクビクと体が痙攣した。
「指で膣中をかき混ぜろ!」
三郎の声に抗うことはできない。全ては家のため…耐えなければ…。
『クチュッ、クチュッ』
「あっ♡あっ♡あっ♡あっ♡」
指が膣壁を擦る度に声が漏れる。声を抑えることなど出来そうもない。
「完全に女の声になってるぜ!ヒヒヒ?いいんだろう?もっとでかい声でよがれよ!」
『グチュグチュグチュ』
ねっとりとした粘膜をかき混ぜる音はきっと三郎にも聞こえているはず。
「はあんっ♡あっ、きっ、聞かないでぇっ♡」
自分を抑えるつもりで形が変わるほどきつく握りしめた胸から快感が流れ込んでくる。
「しょんなっ♡らめっ♡らめになるぅっ♡」
『ジュクッ、ジュブジュブッ』
「おいおい!全部お前がやってることだぜ?」
三郎の言うとおり、あげる声とは裏腹に、私の指はさらに激しくなっていた。
「あっ、こんなのっ♡こんなの知らないっ♡あっ♡おかしくなるっ♡」
「いいぜ、イっちまえよ!」
「いやっ♡やっ♡あっ♡あああああああっ♡」
もう私は何を言っているのか、ここがどこなのかも分からずただ、激しい快楽の渦に呑み込まれた。
◇◇◇
「お寝んねするにはまだ早いぜ?」
遠くから聞こえる不穏な言葉に私は意識を取り戻した。
(ぁ…)
暗闇にいつの間にか蝋燭が灯り、ゆらゆらとした影が私に被さっている。
「いっ、やぁっ」
口からは言葉が出るが、体は動かない。三郎は私の開いたままの足の間に座りこんだ。
「くくく、土御門家の嫡男の処女をいただくことになるとは、父上には感謝しないとな」
ピタリ、と硬いものが触れる。
「ぇ………ぁっ…やっ!あっ!だめっ!それだけはっ!!」
それが何か理解した私は必死で拒もうとするも、深い絶頂の影響なのか、体に力が入らない。
「嫌なら逃げてもいいんだぜ?そら!」
ゆっくり、ゆっくりと体の中に押し込んでくる固い肉棒。その異様な形に心と体が震える。
「いやっ!いやぁっ!」
「嫌なら逃げろよ。いいのか?このままじゃあ入っちまうぜ?」
確かに三郎の手は私に一切触れていない。
だが、力が入らない今、私には見ていることしかできない。
それまで自分の指で準備を整えていたせいで、少し充血して柔らかくなった入口の肉がその膨らんだ部分に押し開かれていく。
「ぅ…ぁ…」
まだ誰にも許したことのない体の内部に他人の入ってくる感触。それも、嫌いな男に全てを許す、それなのに、どこか期待してしまう自分がいる。
「ハハハ!もう諦めたのか?」
(違う!これは脅されているから仕方なく…)
その時、入口からゆっくりと押し開いてくる肉棒が、止まった。
「分かるか?ここがお前の処女膜だぜ」
三郎がこれ見よがしに中でピクッと動いた。
「ぁ…」
だが、心が折れてしまった私はもはや動く意思も起こらない。
「逃げねえのか?なら…」
それまでとは違って三郎の声に力がこもる。
そして、体の中でプツッと何かが千切れた。
「うあっ!いっ…?」
ピリッと裂けるような痛みが走る。だが、それだけだった。
「んっ♡はぁぁ♡」
痛いどころかむしろ快感を覚えて、その事に衝撃を受けた。
(なっ、こんなっ!?…おかしい…♡)
「蕩けた顔になってるぜ!だけどな、こっからが本番だぜ!」
「いっ♡はぅっ♡だめっ♡」
そう言って私は仰向けのまま初めて後ずさろうとする。
だが、これは男の、三郎の肉棒から与えられる未知の快感への恐怖。自分が変えられてしまう恐怖だ。
「おっと、ここまできて逃がすわけねえだろ?」
腰が捕まれて引き寄せられる。と同時に肉棒が処女雪をこじ開けた。
「あっっっっっ♡」
さっきまでのゆっくりとした動きから一変、三郎の肉棒が一気に奥まで入ってきた。
「んっっ♡はぁぁぁっ♡」
こらえきれず甘い吐息が口から出る。
(こんなのっ♡おかしいっ♡き…)
「どうだ?いいんだろ?」
まるで分かった風な三郎の言葉に反射的に反論しようとして。
「きっ、気持ちよくなんて…」
『ズンッ』
「んはぁっっっ♡♡」
言い終わる前に奥が突かれて、喘ぎ声に変わった。
「あっ♡あっ♡あっ♡らめっ♡おくっ♡突いちゃらめっ♡」
「いきなり奥がいいってか?土御門の嫡男様は淫乱だなあ?」
(そっ、そうだった…私は土御門の…)
「ちっ、ちがっ、あっ♡」
ズンズンと奥が突かれると、なにも考えられなくなる。
「らめっ♡そこばっかり♡んっ♡はぁっっ♡」
「そらっ、気持ちいんならそう言えよ!そらっ、そらっ!」
ズッチュズッチュと粘液の絡まる卑猥な音が響く。
「らっ、らめっ♡いわない♡そんなのいわないからぁ♡」
「そうか、なら言うまで続けるか!」
肉棒が引かれて抜ける寸前で、今度は勢いよく奥にぶつかる。
「んやぁぁぁっ♡っぁああああっ♡」
目の前の三郎の姿が涙で霞むが、もうなにもかも分からなくなっていた。
「おかしっ、おかしくなるっ♡こんなのっ♡らめっ♡」
「そら!気持ちいいんだろ?」
そして、私は負けた。
「きっ、きもちいっ♡きもちいいっ♡」
「どこがいいんだ?」
一度敗北した私は言われるがままに答える。
「おくっ♡おくがいいっ♡」
「ハハハ!なら最後は奥に全部出してやる!」
私の中にいる三郎がさらに大きく、固さを増す。
「んっふっ♡まだおおきっ♡」
反り方が急になってさっきまでとは違ったところを擦りあげる。
「そこっ♡すごっ♡」
「ここもいいのかあ?ならっ!」
入口から腹の側を擦りながら奥まで突き刺さる。
「んあっ♡やっ♡それっ♡すごっ♡」
「ハハハ!どうだ?」
三郎の汗が胸に落ちる。
「ぜんぶっ、ぜんぶいいっ♡きもちいいっ♡」
気持ちいい、と言う度に快感が増す気がする。そして、三郎の肉棒も力を増した。
「あぁっ♡おかしくっ♡あっ♡おかしくなるっ♡」
「ああっ!イケっ!腟イキも中出しも初めては全部この三郎様に捧げろよ!」
目の前がチカチカと光り始めて、自分が気をやりそうになっているのが分かる。
「でもっ!こんなのしらないっ♡こんなのっ♡あああっ♡」
その刹那、目の前が輝いてフワッと体が浮いた。
「おっと、イッたな?お前のマン肉がギュウギュウ締め付けてきてるぜ!」
自分を慰めている時は一度気をやればおしまいだったが、三郎の動きに変わりはない。
「んああああ♡らめっ♡らめっ♡しょんなのまたっ♡…やぁぁぁ♡♡♡」
ビクビクビクっとまた体が震えた。
「ぁぁぁ♡♡おかしくなるっ♡こわれるっ♡」
私は激しい快感の奔流の中で何度も気をやる。
「イクぞ!奥に全部ぶちまけてやる!」
そして、一度ギリギリまで引き抜かれた肉棒が奥を強く叩いた、と同時に体の中で何かが弾けた。
「んはああぁぁぁぁぁ♡♡♡」
流し込まれる熱い快感が私を空高く押し上げた。
「はあ、はあ、気持ち良かったぜぇ…っと、聞こえてねえか。まあいいさ。じゃあ明日からよろしくな、千手丸殿?ハハハハハ!」
明日から、これからもずっとこの地獄が続くことを宣告されても、今の私にはその言葉を理解することはなく、ただ快感の余韻の中で揺蕩っていた。
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