ロバート・ヒディングはマーシャ・アシュリーが教官室を出るのを見送った後、昼休み明けの授業の準備を始めた。それを簡単に済ませ、ふと机に貼った時間割りに目が止まる。
(次の時間が終わればマーシャも俺も授業はない…か)
腕には愛するマーシャを抱き締めた感触がまだ残っている。
(結婚すればいつでも一緒にいられるんだし、な)
『ガチャ』
ロバートは机の鍵の掛かった引き出しを開いて中から小さな箱を取り出した。
ゆっくりと開いたその中には指輪が光を反射して輝いている。
先日の休暇で王都まで行って買ってきたはいいものの、渡すタイミングを逃してまだ机の中に隠したままだった。
(言葉ではオーケーをもらったとは言え、これがないと締まらないもんな。…気に入ってくれるといいんだが…)
次の授業が終わったら渡そう。そう思ったロバートは引き出しに戻して鍵を掛けた。
◇◇
「アシュリー先生?アシュリー先生?」
「うっ♥️うぅっ♥️」
(これは予想外というべきか…ククっ)
ガビーノはほくそ笑む。
目隠しをした際にマーシャに嗅がせたのは過去を鮮明に思い出す、という売り文句の西方の薬だった。
ガビーノからすれば質問が呼び水となり、マーシャの中にセックスの快楽を呼び覚まそうというくらいの目的だったのだが。
(相当ハードな体験を持っているのか…ククク…人は見かけや経歴では分からんものだ…)
このままだと、媚薬はもとより、わざわざ準備した計画は必要なくなるかもしれないな、とガビーノは少々落胆気味に椅子の上で悶える美しい教師を眺めた。
◇◇
「アンッ、アンッ、アッ、アッ」
結局その晩、マーシャは男の言いつけ通り恋人とセックスをした。
膣奥に男の精液を残したままだったが、ろくな前戯もせずに突っ込む稚拙なセックスに、恋人は気づくはずもなかった。
(どうしよう…全然気持ちよくない…)
ほんの数ヶ月前、あんなに幸せだった恋人とのセックスが、男に教え込まれた今となってはまるでママゴトのように感じる。
「ねえ、マーシャ。もしかして気持ちよくない?」
(あっ…)
恋人の不安そうな顔を見て、慌てて感じている振りを始めた。
「アッ、アッ、ううん、そんなことないよ。気持ちいいっ、ねっ、今日は膣中で出してっ」
マーシャは男に言われた通り、恋人に膣中出しをねだった。
「うっ、うんっ、…でも、良いのかい?」
恋人は嬉しそうに返事をしたものの少し心配するような素振りを見せた。
「いっ、良いのっ、今日は大丈夫な日だからっ。あなたを膣奥で感じたいのっ」
『キュキュッ』
入り口が強く締まって、奥に引き込もうと膣内の襞が蠕動した。
「うっ、マーシャっ、凄いっ、あっ、ダメだっ」
『ピュピュッ』
散々男に開発されたマーシャの膣に恋人は呆気なく射精した。
「マーシャ…すごく気持ちよかったよ」
恋人の賞賛の声を聞きながらマーシャはショーツにワンピース型のパジャマを着て恋人の隣で横になる。
(どうして…愛する人とのセックスなのに…)
マーシャは恋人への罪悪感と、満足していない体の疼きを抱えたまま眠れずにいた。
「スー…スー…」
セックスに満足したからなのか、週末で仕事の疲れが溜まっていたからなのか、隣からはすぐに静かな寝息が聞こえてくる。
しばらく寝息を聞いていたマーシャはゆっくりと、恋人を起こさないようベッドから出た。
それから恋人がしっかり眠っていることを確認すると、足音を立てないようクローゼットに向かう。
そして、人が一人入れるほどのサイズのクローゼットをゆっくりと扉を開いた。
大きな影がクローゼットから現れる。
ベッドサイドに設置された魔術具の薄明かりを大きな体が遮ってできた影がマーシャを覆い隠した。
「…やっと寝やがったか…ふああ」
大きくのびをして、出てきたのは恋人の兄だった。
「しっかし、あんな下手くそな演技に騙される奴もいるもんだな。笑いを堪えるのが大変だったぜ」
男は堂々とベッドで眠る弟の顔を覗きこむ。
「しっ、起きるでしょっ」
マーシャは男の太い腕を引っ張ってベッドから引き離すと、恋人がちゃんと眠っているのを確認した。
「なあ、マーシャ…」
その声が背徳の始まりを告げる。
「ダ、ダメよ…♥️」
マーシャは後ろから伸びた腕に手を添えて小さい声で拒む。
「何言ってんだ?俺をクローゼットに隠した時点で分かってたことだろう?」
『プッ、プッ…』
マーシャのパジャマのボタンが外されていく。
「でも…あの人が起きたら…」
その答えで、既に自分が心の中では男を受け入れてしまっていることにマーシャは気づいていない。
「アイツとのセックスに満足できてないんだろ?そらっ」
男の手がはだけた胸に入ってきた。
「やっぱりな…」
人差し指と親指が乳房の先端を摘まむ。
「はあんっ♥️はあぁ♥️♥️」
マーシャの口から掠れた喘ぎ声が漏れる。
「んっ♥️やあぁっ♥️そこはっ、敏感だからぁっ♥️♥️」
「どうなってるか言えよ」
小さな声でわずかな抵抗を見せたマーシャだったが、男の問いかけには結局ほんの少し迷っただけだった。
「……乳首が固くなっています…♥️」
「ほらな?興奮してんだろ?認めたらいつもみたいに満足させてやるぜ?」
男の指がグニグニと乳首をこねる。
「んはっ♥️それはっ…♥️あんっ♥️はあぁぁぁっ…♥️♥️」
「そらっ、言えよっ、言っちまえっ」
男の言葉が耳元で熱い吐息と共に脳に響く。
「ふぁぁぁ♥️♥️」
マーシャの意思とは別に体がゾクゾクと震えた。
「それいっ、じょうはぁぁ…はぁぁ♥️♥️」
そして耳に男の舌が入ってきたところでマーシャは限界に達した。
「いっ、言うからぁ♥️…興奮、してるの…♥️♥️恋人の目の前であなたにされて興奮してるのよぉ…♥️♥️♥️」
そう言いながら後ろ手で男の股間を撫でる。
『パサ』
パジャマのワンピースが床に落ちる音が暗い室内に響いたが、その音はマーシャの耳には届かなかった。
「ンチュッ♥️♥️」
興奮で潤んだ瞳のマーシャは男の両頬を手で挟んで自ら舌を絡ませる。
『チュウゥゥ♥️♥️…んちゅっ♥️…ぬちゅぅ♥️…ぬちゅ…♥️♥️』
まるで恋人に見せつけるような激しいキスに男が我慢できないとでもいうように柔らかい尻を掴むと、鼻をならしてマーシャも男のズボンから勃起した男性器を取り出して上下に激しく擦る。
さらに片手で器用に男のシャツのボタンを外したマーシャは男の乳首に吸い付いた。
「んちゅ♥️ちゅっ♥️ちゅっ♥️ねろ…♥️」
二人の興奮はもう一人の男の存在でいつも以上に燃え上がる。
「はぁぁ、ねぇ♥️入れて♥️♥️」
マーシャがショーツを太股まで下ろすと、それまで薄い布地が塞き止めていた愛液がこぼれて布地との間に糸を引いた。
男は無言でマーシャを後ろ向きに立たせる。
「ふぅ、ふぅ…♥️」
マーシャの呼吸数が増える。
「ふっ、くぅぅっ♥️♥️」
(いつもより大きいぃぃっ、声があぁぁ)
「ふうぅん♥️♥️んっ♥️んんんんんっ♥️♥️」
恋人では届かない膣の一番奥に亀頭の先がグリグリと当たって、声を出すまいと閉じた美しい唇からうめき声が漏れた。
太股にショーツが引っ掛かっているせいで足を開くことも出来ず、不安定な姿勢でマーシャの体が前後に揺れる。
(はうぅぅ♥️すごいぃ♥️もぅ…何も考えられなくなるっ♥️♥️…あっ、え?)
さらに奥が押される感覚にマーシャは驚きで目を見開く。
(まっ、まだ入ってくるの?…んっ♥️やっ♥️これ以上はっ♥️あっ♥️だめっ♥️イクっ♥️イクっ♥️イクうぅぅぅぅ♥️♥️)
ガクガクガクっと、痙攣した体が後ろから抱き締められ、マーシャは力の抜けた体を男に委ねて絶頂の余韻を味わった。
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