図書館ではお静かに
「…っていう夢を見たんだけど」 僕の話を聞いていたジルがふむ、と頷いた。 「不思議な夢だな。村正と関係するものかと思っていたが違うのか。土御門…むしろ村正よりも葵本人に関わる名前だな」 (そう、確かに今のところ村正が出て...
妖刀戦記「…っていう夢を見たんだけど」 僕の話を聞いていたジルがふむ、と頷いた。 「不思議な夢だな。村正と関係するものかと思っていたが違うのか。土御門…むしろ村正よりも葵本人に関わる名前だな」 (そう、確かに今のところ村正が出て...
妖刀戦記バアルとの戦い以降見始めた不思議な夢は、最初は赤ん坊だったが、気がつけば十二歳になっていた。 「やあっ」 『カンカンカン』 「はっ」 『カンッ』 父上は僕の剣を受けとめ、鋭い一撃を打つ。 「ま…参りました」 「いや、強く...
妖刀戦記王城ガイア。 王都の北数キロの距離にアヴニール、王都の東には南北に延びる森と湖、それに離宮がある。そして南に向かうと王城がある。 王城はディルム山脈から流れ出たノウェム河の九つの支流の合流地点に建っている。川が天然の堀と...
妖刀戦記暖炉の前のソファに座らされた葵は、ラルフに胸を揉まれ、ジルにはスカートの中を弄られていた。 「あっ、ふぁぁん」 ラルフに唇を奪われて喘ぎ声は中断された。 アルコールと媚薬で葵の体は強制的に発情させられている。 「んちゅ…...
妖刀戦記食事の最後にデザートとコーヒーが運ばれてきた。執事さんによる柔らかいスポンジのケーキの説明が終わるのを今か今かと待って、終わるや否や早速フォークを突き刺した。 (んまあああぁぁっ) パクパク食べているとすぐになくなってし...
妖刀戦記王宮近く、貴族の屋敷のあるエリアの角地にシュクランはある。 元はとある貴族の屋敷だったが、道楽者だったその貴族は屋敷自体をレストランに改装した。 その後、貴族が落ちぶれた際に、売りに出されたこの屋敷を買い取ったのは、とあ...
妖刀戦記「もう充分だろうっ」 ラルフが空に向かって吐き捨てるように言うと僕の手を掴んだ。 「あんっ」 手を握られただけなのに、ビクッと肩が震える。 「葵っ、我慢しろっ、走れるか?」 「んんっ…力が抜けて…無理かも…」 ラルフは僕...
妖刀戦記「王都で一番人気のレストランってどんななんだろうねっ?」 僕は朝からルンルンだった。そもそも、ワクワクし過ぎて夜も眠れず起きたのも昼前。 「そうだっ、お昼御飯どうしよう?食べたら夜食べれないかな?」 「葵、落ち着け」 宿...
妖刀戦記さて、王宮に着くとテレサさんが待っていてくれた。 「葵、よく来たね。お嬢様がお待ちかねだよ」 テレサさんに連れられて一度王宮を出た。 「どこに行くんですか?」 不思議に思った僕が尋ねると「病院さね」という返事。 (えっ?...
妖刀戦記(えっと…ここは…?) 僕の周りは見渡す限り青一色、所々に霧が出ている。 (うーん…うわっ) 下を向いてびっくりした。足が地面についていない。というより、地面がなかった。 (落ちるっ) ぞっとして頭を抱える。 (……あれ...
妖刀戦記「はぅっ、あっ、しゅごいよぉっ」 (これはどういうことだ?) 私は闇の中から自慰に耽る葵を見ていた。 それはほんの数分前の事。 私はマモンを滅ぼした後、闇の空間から影を通して葵とラルフ君を確認した。すると、不味いことに二...
妖刀戦記急に走って部屋を飛び出したサラに、俺とパーマーさんは呆気に取られて、それから大慌てで部屋を出た。だけどもうサラの姿は見えない。 「サラっ、どこだっ?サラぁっ」 (サラっ、急にどうしたんだよっ?) キョロキョロと焦る俺を落...
妖刀戦記「君は倭国の出身のようだ。介錯を頼みたい。サムライにはそういった情けがあると聞いた」 「んぁっ、はっ、はいっ」 (快感になんか負けてる場合じゃない) 僕は誰もいなければすぐにでも自慰をしたくなるほどの疼きに耐えてなんとか...
妖刀戦記「おうおう、この空間…懐かしいねえ」 かがり火が焚かれた闇の世界でマモンが興味深げに周囲を眺め回す。 (感情のままに戦うな…か。ラルフ君の事は言えんな) ジルは努めて感情を抑えようとするが、マモンを前にしてふつふつと沸き...
妖刀戦記「ねぇ?さっきまでの威勢はどうしたのかしら?あーあ、つまんなーい。早く終わらせて、うふふふ。葵ちゃんの真っ白な肌に触手ちゃんを巻き付けるでしょお?それからぁ…オマンコをクチュクチュにしてぇ、ジュルジュル」 アスモデウスが...
妖刀戦記「葵っ」 小声でテレサさんが僕に囁いた。 「私が時間を稼ぐ。その間にエルザ様をっ」 「わっ、分かりました。でも…」 あのバアルの強さは尋常じゃない。 「なんだい?…はあ、ヒヨッコに心配されるとはね」 大袈裟な溜め息をつい...
妖刀戦記「ふふ、自己紹介をしておこうかしら?私はアスモデウス、色欲を司る悪魔よぉ」 二人のプレッシャーに挟まれた僕の背筋を汗が幾筋も落ちる。 「あらあら、そんな泣きそうな顔しちゃってぇ…」 気を抜いていたわけでもないのに、背後か...
妖刀戦記「グアアアアアアア」 顔全体が兜に覆われているせいで表情は分からないけど、黒騎士が膝をついて苦しんでいるみたいだ。 (「村正?これ…?」) (「ふーむ…なにを苦しんでおるのかの?」) 目の前で起こっている事がよく理解でき...
妖刀戦記「っうおおおおおっ」 王様から渡された剣をレヴァイン卿が抜いて大きく振りかぶった。 (いけないっ) だけど、助けるべきなのか。話を全て聞き、レヴァイン卿の内にある悲しみを知った僕には判断が出来なかった。 そして、それはこ...
妖刀戦記「まだかなあ?ちょっといくらなんでも遅いと思わない?」 窓から外を眺めてサラがイライラしたように言う。 二人が王宮に来たのは影が伸びる時間。最初に応対してくれた兵士にサラが名乗るとすぐに貴族が現れて応接のためのこの部屋に...
妖刀戦記円卓を囲んだ十人の男達、物々しい雰囲気の中、その中の一人が槍玉に挙げられていた。 「アンソニー卿、この証拠を前にして、言い逃れはできんぞっ」 恰幅のいい貴族が椅子を倒して立ち上がった。 「ここにあるウォルトンやマローンに...
妖刀戦記どうやら貴族達が夕食を要求したらしく、ティナちゃんのお手柄となった。 王子、テレサさんが相談した結果、この機会を利用してシーレ卿達の様子を窺おう、というのだ。 もちろん僕も参加してできればシーレ卿に顔をつなぎたいわけだけ...
妖刀戦記「…僅かだが魔力の痕跡があるな」 ジルは昼間サラとジョシュのいた湖岸にいた。 (かといって、つい先程までいたという訳でもない。ここからどこに行ったか?) 赤く染まった岩肌や砂浜、少し離れた森を順番に眺める。 (日が落ちる...
妖刀戦記「カルロ殿下、魔術で上手いこと大公達と連絡はとれないものなのでしょうか?」 そう言うとカルロは鼻で笑った。 「ふっ、あのな、それが出来るならとっくにやっているさ。この王宮内では魔術は使えんのだ」 (そうなんだ) 「この王...
妖刀戦記(おおー、これが王宮なんだぁ) 街の中心に壁で囲まれた建物があるのは気づいていたけど、近づくにつれてその大きさに圧倒される。 アヴニールやこの街の外壁ほど高くもないし、堅固にも見えないけど、どこまでも続くような長さだ。 ...
妖刀戦記「葵、おいっ、いい加減起きろよ」 「んあ?…ロレンツォさん?おはよございます」 体を揺すられて目を開けると目の前にロレンツォさんの顔があった。 「もう昼過ぎだぜ。メイド服に着替えて降りて来いよ」 (なんだかロレンツォさん...