ハニートラップ?
『バシャバシャ』 葵が酒場の二階で楽しい夢を見ている時。 昨日、若い恋人同士が愛を確かめた、その同じ湖面に大きな波紋が広がっていた。 『パシャッ』 「うわっ、冷たっ」 ジョシュが体を仰け反らせて顔をしかめる。 昨日に引き...
『バシャバシャ』 葵が酒場の二階で楽しい夢を見ている時。 昨日、若い恋人同士が愛を確かめた、その同じ湖面に大きな波紋が広がっていた。 『パシャッ』 「うわっ、冷たっ」 ジョシュが体を仰け反らせて顔をしかめる。 昨日に引き...
「「「ワハハハハッ」」」 階下からは楽しそうな笑い声や喋り声、さらに時折聞こえる怒号。 (眠れない…) ソファに寝転がってみたものの、階下の酒場の酔っぱらい客がうるさくて眠れない。 (もう、ロレンツォさんもアジトにする場...
王都アトラスの門はロゴスやアヴニールのように魔物などの外敵から街を守るための門とは違って王家の威信を示すために作られた豪奢な門だ。 (はぁ、今度は何なんだろ…?もう、なんで僕ばっかり…) 馬車を降りて門をくぐりながら僕は...
重なりあって横になったジョシュはサラのシャツをたくしあげた。 ジョシュの目に白と緑のボーダー柄のスポーツ用のブラジャーが焼きつく。 (ああ、これがサラの…) ジョシュの手が緊張で震えた。 一方、サラは恥ずかしくて目を閉じ...
人気がなく、鳥の鳴き声しか聞こえない湖岸の岩の裏で、若い二人は愛を確かめ合っていた。 「んっ、んん…」 保健室での告白以来、学院内のいたるところで、二人は周囲の目をかいくぐるようにして何度もキスをしていた。 『チュッ、チ...
翌日、早朝から、それぞれリュックを背負ったり、ボストンバッグを持った学生が寮の自室の前に整列した。 「はい、2階の皆さん、階段を下りて順番に馬車に乗ってください」 教師や寮長の掛け声で男子、女子がそれぞれ馬車に乗って、順...
☆主人公☆ ◆御門・葵 (アリス・キャロル) アトランティス大陸の東にある倭国の王族。元々男だったが、妖刀『村正』の力により女性化&不老に。五感が敏感になることと相手の心が読める。さらにヴァンパイアとの戦いの中...
葵さんがブリジットさんの夢の中に入ってから丸三日経った。 王女はほとんど食事を取っておらず、眠るといっても、意識を失うまで起きているせいで、顔色も悪い。 「王女、もう今日はお休みください」 「嫌よっ、葵のそばにいるんだか...
「ねえっ、モニカ、本当に大丈夫なんだよね?ちょっと葵、早く起きなさいよっ」 葵さんが夢の中に入って、もうすぐ6時間が経とうとしていた。 最初は眠っているように静かだった葵さんが急にうなされ始めたのが、数時間後。それから呻...
『ドガッ!ガガッ!ガッ!』 走る僕めがけて触手が上から降ってくる。僕の走った後ろの地面が砕けた。 (あの触手の根元を狙えって言っても、こうも手数が多いと…) 「うわっ…っと」 横に跳ぶ。僕の走っていた先の地面に触手が降っ...
ブリジットさんに意識を集中すると、洪水のように頭の中に様々な情報が飛び込んできた。驚いているうちに、気がつくと僕は制服姿で寮と学院の間にある渡り廊下にいた。 それ以外はというと、『夢に持ち込めるものはその時身につけていた...
学生たちが気づくこともなく、学院長の件は終わった。ガビーノ学院長は監獄送りとなり、死ぬまで強制労働となった。だけど、エヴァ・キアーラは姿を消したまま今も見つかっていない。 さて、事件後、ブリジットさんは王家の医師による診...
☆主人公☆ ◆御門・葵 (アリス・キャロル) アトランティス大陸の東にある倭国の王族。元々男だったが、妖刀『村正』の力により女性化&不老に。五感が敏感になることと相手の心が読める。さらにヴァンパイアとの戦いの中...
☆主人公☆ ◆御門・葵 (アリス・キャロル) アトランティス大陸の東にある大和の王族。元々男だったが、妖刀『村正』の力により女性化&不老に。 村正の能力は五感が敏感になることと相手の心が読める。 さらにヴァンパ...
葵は激しい絶頂の後、静かな寝息を立て始めた。 しばらくしてラッセルや仮面の男達が姿を消す。先程までの熱狂の残滓こそ残っているが、今はそれが夢だったように静かだ。 そして、男たちと入れ替わるように、エヴァが入ってきた。エヴ...
お風呂を出て寮の廊下を歩きながら、僕は例の視線を感じて窓の外を見た。もちろん、そこには特に変わりばえしない暗闇だけが広がっている。 (「大丈夫かなぁ…?」) (「うむ…まあなるようにしかならんしの」) 教室で僕の意識が戻...
放課後、まだみんなが帰って間もない教室には生徒の気配が残っている。 「はぁ、はぁ♡ねろ、ねろ♡んっ、むむ、ちゅぱっ♡」 だけど、今、そこには学舎にはそぐわない淫靡な音が満ちていた。 「学院…長…♡どうでふは?」 「あっ、...
【昼休みに学院長室に行くこと】 髪をドナに結んでもらっている間も、枕元に置かれていた手紙が喉に刺さった魚の骨のように頭のどこかに引っ掛かっていた。 「できました。といっても、今日はお団子を後ろで作って髪を流しただけなんで...
僕の濃い学院生活は2週間目が始まっていた。 「おはよーございまーすっ!キャロルさん!」 まずは朝、僕が着替えを終える頃にドナが部屋に来て髪の毛をセットしてくれる。 こうしてセットしてもらっている間のお喋りで、彼女の事にも...
アトランティス大陸の東部に位置し、その名を冠する大陸最大のアトランティス王国。その政治は、王家と王家に忠誠を誓う貴族達、さらには実務を行う官僚達で行われる。 貴族は自領を王家から与えられるものの、国政における役職を与えら...
僕は入ってきた人の脇を抜けるようにして廊下になんとか出ることができた。 「はぁ、はぁ…」 (ぼっ、僕!なんか変だった!?) とにかくどこか別の場所に行かないと、と宛もなく歩きだしたんだけど、気がつくと学生自治会室の前にい...
「やっ♥️あっ、先生っ、こんな所でっ、ダメですっ!」 「何を言ってるんだ?レンナー君、俺は戦闘術の補習をしているだけだぞ」 学生自治会の執務室。俺は会議も出来る広い部屋の中で、体操着を着たブリジットのはち切れそうな胸を揉...
(「ねぇ、村正、今のところ視線を感じる以外には何も起こっていないよね?」) お風呂では今日もあの視線をずっと感じていたせいもあり、寝る前に僕は少し心配になった。 (「まあ、そうじゃな。王女や主殿は問題なしじゃな」) (「...
学院三日目の朝、教室に着くと、僕の机に何かが積まれていた。 (?) 近づいてみると、それは大量の封筒だった。 (これは一体…?) 周りのクラスメートが話すのをやめて僕の方を伺っているのがなんとなく感じられる。 椅子に座っ...
俺が授業から戻ると、机の上に書き置きがあった。 (ん?至急学院長室に来るように?) 「あっ、ラッセル先生、さきほど秘書の方が来て置いていかれましたよ」 隣の席から若い同僚が教えてくれた。 「はあ」 通常は、何かしら伝達事...
「あっ、そんなに開かないでっ!やっ、あっ!ダメっ、あっ、痛ぁいっ!それ以上はぁっ!あんっ、無理よぉっ!」 (サラは絶対わざとやってるよね。ブリジットさんもひょっとしてわざとですか?向こうにいる男子が立ち上がれなくなってる...